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カナダ・ウェスタンオンタリオ大学(UWO)の天体物理学者デニス・ヴィダ(Denis Vida)氏によると、衝突前の2024 BX1の直径はわずか1メートル程と推定されており、地球には何らの被害ももたらさなかったと考えられるという。
一方、大気圏衝突によって2024 BX1は崩壊したと見られ、「おそらくいくつかの隕石が地上に落下したでしょう」と指摘しました。
欧州宇宙機関は近いうちにも落下した隕石の捜索と回収を行う計画を立てています。
こちらは平塚市博物館の天文担当学芸員である藤井大地氏がX(旧Twitter)に投稿した2024 BX1の軌道です。
白線が2024 BX1で、青線が地球の公転軌道を表しています。
さきほど日本時間2024年1月21日午前9時32分頃、ドイツのベルリン付近上空に、直径1mの小惑星2024 BX1が落下したそうです!約1時間前に衝突予測が出され、予測通り大火球が見られました。これは小惑星2024 BX1の軌道です(JPL Small-Body Databaseより)。衝突前に発見された小惑星としては8番目です。 https://t.co/8BsdVB6pB3pic.twitter.com/5szBMrvyyM
— 藤井大地 (@dfuji1) January 21, 2024
直径1メートルの小惑星が地球に飛来するのは何も珍しいことではありませんが、それが衝突直前に発見されるのは非常にレアなケースです。
欧州宇宙機関によると、直径30メートル未満の地球近傍小惑星(Near Earth Object:NEO)の99%はいまだ発見されていないという。
特にサイズが小さければ小さいほど、小惑星を事前に発見し、衝突を予報することが困難になります。
こうした観測の精度を高めることは、隕石落下による地上の被害を最小限に抑える上でも重要となるでしょう。
参考文献
Scientists discover near-Earth asteroid hours before it exploded over Berlin
https://www.livescience.com/space/asteroids/scientists-discover-near-earth-asteroid-hours-before-it-exploded-over-berlin
Rare 75-Minute Warning Issued Before Asteroid Hit Earth’s Atmosphere Above Germany
https://www.iflscience.com/rare-75-minute-warning-issued-before-asteroid-hit-earths-atmosphere-above-germany-72555
ライター
大石航樹: 愛媛県生まれ。大学で福岡に移り、大学院ではフランス哲学を学びました。 他に、生物学や歴史学が好きで、本サイトでは主に、動植物や歴史・考古学系の記事を担当しています。 趣味は映画鑑賞で、月に30〜40本観ることも。
編集者
ナゾロジー 編集部