猫を1匹で飼っていると寂しがっているの?いいえ、メリットもいっぱいあります!
1匹飼いされている猫は、人間でいうと一人っ子のようなものです。一人っ子の方に寂しかったか聞くと「自分にとっては一人なのが普通だったから、別に寂しくなかった」「兄弟がいればいいと思ったことはあるが、一人っ子のメリットも捨てがたい」などの答えが返ってきます。
もちろん個性によって感じ方は異なりますが、一人っ子で満足している方は意外と多いです。猫も、個体の性格による違いはありますが、人間よりも単独で過ごすことを得意とする動物であることは、専門家も認めています。この記事では、猫が1匹の時にどう感じるかをご紹介します。
猫は1匹でも寂しくない!
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本来猫は、群れを作らず単独で行動する動物なので、1匹でいることを寂しく思いません。生後半年を過ぎると、母猫や兄弟猫とも距離を置くようになり、自分だけの縄張りをもち、1匹で食べ物を探したり、敵を倒したり、自立した生活を送ります。
結婚して一緒に子育てをすることもなく、オスがメスの縄張りを訪ねて一度限りの交尾をしたらすぐに去り、出産や子育てもメス1匹だけで行います。
そして、子どもたちは成長したら母猫の元を巣立つというサイクルなので、猫にとっては1匹でいることの方が自然です。
勘違いしやすい症状
「出かけようとすると、愛猫が嫌がったり、進路を阻止したりと、とにかく寂しそうにする」と感じる方は多いでしょう。しかし実は、それらの行動は1匹になるのが寂しくてしているのではありません。
確かに飼い猫は、衣食住全てを飼い主さんに提供してもらえる何の心配もいらない生活を送っているので、野生の猫とは違います。成猫になっても子猫の感覚のまま、精神的に大人になりきれない猫が多く、いつまでも飼い主さんにベタベタと甘え、ずっと一緒にいたがる猫もいます。
しかしそれは「1匹になるのが寂しい」からではなく「飼い主さんと離れるのが不安」という状態です。現代のどの猫にも、ちゃんと単独で生活するという猫本来の習性は組み込まれています。飼い猫であっても1匹になることを寂しいと感じることはありません。ただし飼い主さんに依存しすぎて起こる「分離不安」になることはあります。
分離不安の症状が、1匹になることを寂しがるように見えることから、飼い主さんが勘違いしてしまうことがありますが、全く別の問題です。分離不安は、飼い主さんの姿が見えなくなると極度に不安を感じる、甘やかされて育つ現代猫特有の精神的問題で、1匹飼いであろうと多頭飼いであろうとみられる症状です。