エンゼルケアとは

Klymenok Olena/shutterstock.com

上記でも触れたように、エンゼルケアとは死後の身体のケアのことをいいます。どんな生き物でも死を迎えるものです。動かなくなった体は生命としてのサイクルがなくなり、傷んでいき、朽ちていくものです。何もしないで放置しておくなら、腐ってきて悪臭を放つでしょう。

愛しいワンちゃんをそのような状態まで放っておきたいとは思わないですよね。ですから、死後の正しい処置を知っておくことは大切です。

人間とワンちゃんのちがいは何?

人間の場合も当然の事としてエンゼルケアが行われます。日本では「清拭(せいしき)」と呼ばれているものです。

わたしたち人間が亡くなる時や亡くなった後は、大抵お医者さんの手にかかることが多いのではないでしょうか?お医者さんはその人が亡くなったかどうかを判断し、その後、亡くなった方の身体を整えてくれることでしょう。

身体の中にある食べ物や排せつ物を取り除きます。そうすることで、後から漏れてくることを防ぐことが出来るでしょう。見た目もしっかりと整えます。目が開かないように固定したり、お化粧をしたりします。そうすることで、対面しに来る人の心を安んじることができるのですね。

エンゼルケアは本人に対する尊厳や、ご家族の思いを重んじることにも繋がります。とても重要な行為なのです。

ワンちゃんの場合はどうなのでしょうか?基本的には人間と同じでしょう。遺体の中の排せつ物を取り除き、見た目をきれいに整えます。

飼い主さんによってどこまで行うかが異なってくるでしょう。ワンちゃんの場合、法律上では遺体を廃棄物とみなします。ですから、エンゼルケアをせず、すぐに火葬したり埋葬したりするかもしれません。

しかし、大抵の場合はすぐにそのような処置をとることもできません。死後数時間経ってしまうのであれば、早い段階でエンゼルケアをしてあげましょう。

なにより、エンゼルケアは今まで一緒に生活してきたワンちゃんを正しく扱う行為です。飼い主さんたちは、ワンちゃんを最後まであたたかく扱ってあげたいと思うことでしょう。

どんな方法が正しいの?

ワンちゃんのエンゼルケアはどんな方法が正しいと言えるのでしょうか?

簡単に言ってしまうと決まった方法があるわけではありません。もちろん目的に応じた効果的な方法はあります。それらは後述でお伝えしたいと思います。しかしながら、「何を行なうか」「どの程度行なうのか」などは飼い主さん次第だと言えるでしょう。

エンゼルケアの工程がシンプルだからと言って、常識はずれなわけではありません。また、「飼い主として冷たい」わけでもないでしょう。

逆に、飼い主さんの思いれに応じて徹底的に行っても大丈夫です。自分で時間を掛けながら行っても良いでしょう。ですから、エンゼルケアを行う時には、どこまでを行なってあげたいかを自分でしっかりと決めておくようにしましょう。

ワンちゃんの遺体がどうなっていくのかを知っておくなら、そのような決断は下しやすいでしょう。

当然ですが、遺体をそのまま放っておくことはダメですよ。

これから、ワンちゃんのエンゼルケアの手段について一般的なものをご紹介しますね。大まかには病院でのエンゼルケアと自宅でのエンゼルケアに分けることが出来ます。

病院でのエンゼルケア

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ワンちゃんが病院で亡くなった場合、病院でのエンゼルケアがなされることが多いでしょう。大抵の場合は、獣医さんが飼い主さんの意向を聞いてくれるはずです。病院で行ってもらうのか、そのまま自宅で引き取り、自分で行なうかを選ばせてくれることでしょう。

亡くなったワンちゃんを見ていられない方であれば、獣医さんにお願いしたほうが良いかもしれませんね。ワンちゃんに対する気持ちと、飼い主さんやご家族の感情をしっかりと配慮したうえで決定なさってください。

当然ですが、「病院で行わなければいけない」ことはありませんし、「自宅で行うほうが良い」というわけでもありません。どちらの方法でも、ワンちゃんと飼い主、ご家族のことを考えた決定であれば、それが最良の決定です。

どのようなケアがなされる?

病院ではどんなケアがなされるでしょうか?基本的なものとしては、排せつ物や体液に対する処置、見た目簡単な処置があるでしょう。加えてどれ程の事がどのようになされるかは病院次第でしょう。獣医さんとしっかりと相談して決めることが出来るでしょう。

病院でエンゼルケアしてもらえる利点にはどのようなものがあるでしょうか?

まずは、しっかりと行なってくれる点が挙げられるでしょう。獣医さんたちはプロです。亡くなったワンちゃんのエンゼルケアは何度も行なってきているでしょう。

加えてワンちゃんの身体の構造を熟知しています。一般的に行われているエンゼルケアを良く知っていて、しっかりと処置してくれるでしょう。また飼い主さんの希望をどのように叶えることができるかも知っています。そのようなプロたちに任せればまず失敗は無いでしょう。

もちろん、エンゼルケア自体は難しいものではありません。飼い主さんたちでも十分行うことが出来ます。しかし、初めての場合は、自分の望み通りに行えないこともあるかもしれません。そうした不安がある場合も、病院にお任せできます。

飼い主たちでいざ行なおうとしたときに、急につらくなることがあります。そうしたときにも病院にお願いすることが出来るかもしれませんね。

飼い主が立ち会う

エンゼルケアの方法は病院によって異なるでしょう。飼い主やご家族が立ち会うことも出来るでしょう。また見ているのが辛いと感じることもあります。そんな場合は立ち合いなしで行ってくれるでしょう。

病院によっては、立ち合いなしで行なうことが通常かもしれません。事前に立ち合い可能かどうか相談しておくことをおすすめします。







情報提供元: mofmo
記事名:「 悲しいけれど、最後まで飼い主でいてあげて!死後のエンゼルケア方法!