- 週間ランキング
たとえば X(Twitter)や電話。AI が本人(人間)になりすまして投稿やボイスフィッシングを連発したり、フェイクニュースを拡散したりと、AI を悪用した“なりすまし詐欺”が世界中で横行している。
「これは人間です」「わたし本人=人間であることの証明」が求められているいま、注目を集めているプロトコルが、人間性を証明(Proof of Personhood)してくれる、「World」↓↓↓
https://world.org/ja-jp
この World の中核をなす World ID は、住所や電話番号などの登録はいっさいなし。
個人情報を開示することなく、「自分が人間である」ことだけを、オンライン上で証明する認証サービスで、サム・アルトマン、アレックス・ブレイニア、マックス・ノーヴェンスターンが共同設立したグローバル・テクノロジー企業 Tools for Humanity(本社:米サンフランシスコ・独ベルリン)の先進技術。
より公正で人間中心のデジタル経済への移行を加速させるべく、World が日本国内でも本格展開する。
Tools for Humanity 牧野友衛 日本代表が今後の展開について教えてくれた。
World は、「World ID」(AI時代における「本物の人間」であることを匿名で証明する仕組み)、「World App」(安全にWorld IDやウォレットへアクセスできる次世代アプリ)、「World Chain」(高速・低コストな取引を実現する、人間のためのブロックチェーン)、「Worldcoin」(すべての人に、ネットワークの所有権を分配するデジタルトークン)の4つで構成される。
「World ID はプライバシーや匿名性を損なうことなく、人間とAI・ボットの区別を可能にするものであり、セキュリティ面においても安全な設計原則にもとづいて構築されている」(TFH 牧野友衛 日本代表)
また、World App は、現在100を超える国と地域、複数の言語に対応し、世界中で使用されている90%以上のスマートフォンで利用できる。
物理的な財布と同じように、World App は World ID、WLD(Worldcoin)、その他のデジタル資産を中間業者を介さず、ユーザー自身の管理で安全に保持してくれる。
また、すべてのデータは個人の端末内に保存され、ユーザーが自分自身で完全にコントロールできるところがポイント。
そしてオンラインゲームやオンライン金融サービス、リアルな金融サービス窓口、フェス・イベント会場などで設置が急がれている、虹彩スキャンによる個人識別「Orb」は、スキャンデータにもとづいて、World ID を生成。
個人情報を登録しないことから、人間であることを証明しながらスムーズな“顔パス”を実現させる。
将来的には、デジタルパスポートとしての活用も見込みセキュリティ確保とシステム拡充を加速させていくという。
TFH 牧野友衛 日本代表は、人間と AI をオンライン上で区別できるインフラの重要性について解説。
「AI はこれまでのどの産業革命よりも速いスピードで進化しています。
人間性を証明できる仕組みがなければ、なりすましや詐欺、誤情報が横行し、社会の信頼は危機に直面することになります。
Tools for Humanity はその課題に対する解決策として『World ID』を普及させていきます」(TFH 牧野友衛 日本代表)
Tools for Humanity「World ID」に注目している AIスペシャリスト デジライズ 茶圓将裕 代表取締役も、実例を交えながら、AIと人間の関係性について言及。
茶圓代表は、SNSアカウントの「なりすまし」のような日常に潜むリアルな脅威を具体的に挙げ、「AIが本物と見分けがつかないレベルに達しているいま、もはや従来のIDシステムでは防げない」と。
「そもそも個人情報を出さないことが大切です。World は最低限の情報しか収集しないことに加えて、運営サイドでは個人情報を一切保存しない設計となっており、プライバシーと匿名性の保護を最優先に構築されています」(TFH 牧野友衛 日本代表)
さらに Tools for Humanity 日本は、日本社会での AI普及をけん引する生成AI活用普及協会(GUGA)に加入。GUGA小村亮 事務局長はこう期待を込める。
「生成AIの活用が急速に広がる中、GUGAはリスク予防の観点を重視してきました。
人間とAIを区別することは、AI時代の新常識を築く上で重要なテーマのひとつです。
Tools for Humanity の加入をうれしく思うとともに、安心・安全な AI活用社会の実現に向けて協働してまいります」(GUGA小村亮 事務局長)
Tools for Humanity 日本は、GUGA と連携し、生成AIの普及啓発活動やGUGA会員企業とのパートナーシップなどを推進していくという。
2024年10月には、TFH と 博報堂が提携を発表し、「World ID」の国内認知拡大と導入実証を推進。
また、総合デジタルショップ「テルル」の運営や国内大手キャリアショップの代理運営などを手がける P-UP World と連携し、Orb 認証拠点としての役割を全国11店舗で進めてきた。
さらに、2025年5月16日から、全国340店舗以上(2025年4月末時点)を展開するアパレル企業「バロックジャパンリミテッド」との試験的な取り組みを開始。
同社の「The SHEL’TTER TOKYO 東急プラザ表参道『オモカド』店」に Orb を設置し、女性若年層への認知拡大を図っていく。
2024年11月には、Web3ゲームプロジェクト「TOKYO BEAST」(本橋直樹プロデューサー)とも連携。
World ID をゲーム内に統合し、ユーザー認証の強化と健全なコミュニティづくりを推進している。
また同様に、Match Group とのグローバル提携の一環として、日本の Tinder との World ID 連携も予定。
マッチングアプリにおける信頼性向上と「人間同士の本物のつながり」を促進していくという。
Tools for Humanity 牧野友衛 日本代表は、「各地でイベントやワークショップを開催し、World ID の重要性を体験できる機会を創出。一般消費者から企業・自治体まで、幅広い層への「人間性の証明」への理解促進を図ります」とも伝えていた。