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風の音、大木の葉が揺れる音、ヒヨドリの声……。
それ以外は静まり返った広大な墓地に、あの名ギタリスト 鈴木大介(Daisuke Suzuki 洗足学園音楽大学客員教授)が奏でる珠玉の音色が響き渡る―――。
ここは、埼玉県さいたま市にある緑豊かな公園墓地「青葉園」(https://aobaen.or.jp/)。
作曲家 武満徹をして「今までに聴いたことがないようなギタリスト」といわしめた、名ギタリストが、なぜ“公園墓地の無観客ライブ”に挑んだのか。
「本日は公園墓地 青葉園の『御霊に捧げるコンサート』にご参加いただき、誠にありがとうございます」と、誰もいない墓地に向かって語り始めたのは、公益財団法人 青葉園 墓地管理士 石崎成二郎 事務局長。
「この『御霊に捧げるコンサート』は、青葉園に眠る7万3000の故人のためのコンサートです。
ここ青葉園は、夏のお盆やお彼岸には、非常に多くの方がご来園いただいているんですが、秋から冬にかけては、ご来園する方も大きく減りまして、ひっそりと静まり返ります。
ここ青葉園に眠っている皆さんも、非常に寂しい思いをされているんではないかと思い、その魂を慰めるためにこのコンサートを開催するに至りました。
本日は、このコンサートの主旨に賛同してくださったクラシックギター奏者の鈴木大介様に演奏をお願いしています」(青葉園 石崎 事務局長)
青葉園は、昭和27年に開園した日本初の民営公園墓地。
平成27年に公益財団法人に移行した青葉園には、埼玉県指定天然記念物でもある樹齢約700年の「藤」をはじめ、「桜」「ハナミズキ」「紫陽花」「百日紅(さるすべり)」「曼珠沙華」など季節ごとに異なる花々が園内を彩り、故人をつつみこむ。
青葉園では今後、ここに眠る故人の家族たち、地域の人たちも迎い入れ、故人といっしょに楽しめるコンサートや舞台を開催していきたいという。
「亡くなったご家族のことに思いを馳せることができるような、そんなコンサートが開催できればいいなと思っています」(青葉園 石崎 事務局長)
誰でも自由に入園できる公園墓地 青葉園に、名ギタリスト 鈴木大介(Daisuke Suzuki)が奏でる珠玉の音色が響き渡ると、無音の拍手喝采か、どこからかざわざわっとした風が吹き、木々の葉を揺らした感じがした―――。
この公園墓地 青葉園で開催された、鈴木大介「御霊に捧げるコンサート」のもようは、11/25あさ7:30~8:00『ちば朝ライブ・モーニングこんぱす』(千葉テレビ/テレビ埼玉/テレビ神奈川)でも一部放映されるという。