image:切り絵作家金平糖 (@wagasiwaumaizo)

切り絵とは、紙を切り抜いて台紙に貼ったものです。シルエットの陰影で、独特の味があるのも魅力ですよね。そんな切り絵ですがTwitterにて、切り絵作家金平糖 (@wagasiwaumaizo)さんがご投稿した「菜の花の切り絵」が注目を集めています。それは繊細な美しさで、ミリ単位の切り取られた細かい線で表現されている部分もあり、まさに神業なのです!今回は制作秘話を伺いました。

圧巻!菜の花の切り絵に魅了

「菜の花」という一言と共に、菜の花の切り絵作品が掲載されているツイートを発見しました!淡い黄色と水色のグラデーションの背景と、黒色の菜の花の切り絵が映えていてとても素敵な作品ですね。繊細な美しさに見惚れてしまいます。

制作者さんの作品の数々には「綺麗でずっと見ていられる」「美しい」「風情を感じる」などの声が寄せられ、熱視線を集めています。

制作者さんインタビュー

image:切り絵作家金平糖 (@wagasiwaumaizo)

切り絵作家の金平糖 (@wagasiwaumaizo)さんにお話を伺いました。

■プロフィールを教えてください

ーー2001年東京生まれの21歳。現在多摩美術大学工芸学科ガラス専攻3年生で、主に花をモチーフに植物のもつ力強さ、生命力を切り絵で表現しています。

■制作歴、切り絵を始めたきっかけは?

ーー元々手先を使った細かい作業が好きで、切り絵は中学3年生の時の美術の授業で触れたのがきっかけでした。高校1年で作家活動を初め、それを機に美術を学びたいと美大に進路変更しました。切り絵歴は6年、作家歴は4年ほどです。

image:切り絵作家金平糖 (@wagasiwaumaizo)

■とても美しい作品の数々ですが、制作について教えてください。

ーー基本的には表が黒、裏が白い紙の裏側に直接下絵を描いてそれに沿ってデザインナイフ(細かい作業用の細長いカッター)で切り絵して、それをひっくり返して反転させて制作しています。その後切り絵に合わせて背景の絵を描き、切り絵と重ねて額に入れて作っています。こだわりは線の美しさと、額縁と作品の調和です。

■作品で特にこだわられたところなど教えてください

ーー菜の花の作品は2本の菜の花合わせて下絵に5時間ほど、切り抜くのに10時間ほど、額装に2時間ほどでトータル17時間ほど、丸2日半かけて制作しました。大抵の切り絵は濃黒切り絵用紙という切り絵専門の用紙を、背景は透明水彩で描くことが多いです。最近は背景のレパートリーを広げたくてパステルや日本画などにも挑戦しています。また、大学で学んでいるガラス工芸との融合作品にも挑戦中です。

■切り絵の魅力とは?

ーー筆や鉛筆で描くのとはまた違ったシャープで力強い線画描けること、そして絵画とは違って線画が立体として存在するので浮かせて額装すると影が出たり、重ねると物理的に立体感を出せたりするところでしょうか。この特徴を活かして大きな作品では切り絵を何層かに重ねて額に入れることも多いですね。今回の空に菜の花を翳した作品もそんな切り絵の良さを活かした写真だと思います。

image:切り絵作家金平糖 (@wagasiwaumaizo)

■いいねやRTされるなど、反響がありますが、 どのような心境でしょうか?

ーー本当にありがたくて、いつも嬉しく思っています。制作は楽しい反面、スランプになったり自信を失ったりする時期も多く、そんな時は昔いただいたコメントやお手紙を読み返して元気をもらってます。

■今後作られたい作品、夢があれば教えてください

ーー切り絵という概念を覆すような新しくてエネルギッシュな作品を制作していきたいです。大学で学んでいるガラス工芸との融合作品はもちろん、日本画や油絵等の他の絵画技法とも絡めて新しい表現を目指しています。夢は切り絵作家としてご飯を食べられるようになることです!まだまだですが、今はそこを目指して頑張ってます。

金平糖さん、お忙しい中お話していただきありがとうございました。金平糖さんの作品を間近でご覧になりたい方も少なくないでしょう。そんな皆様に朗報です!3月7日〜3月14日まで大阪の高槻阪急百貨店にて金平糖さんの個展開催中です。ぜひ、お近くの方はお立ち寄りください。

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取材協力:切り絵作家金平糖 (@wagasiwaumaizo)

情報提供元: 秒刊SUNDAY
記事名:「 まさに神業「菜の花の切り絵」が繊細で美しい!制作者に話を聞いた