この漢字は何と読むのでしょう。北海道の地名です。北海道の市町村名は、全体のおよそ8割がアイヌ語に由来しています。明治時代に開拓農民などが入植するようになり、カタカナで表されていた地名を漢字で表すようになりました。その際に使われた漢字が当て字だったために簡単には読むことができず、北海道の地名は難読漢字と言われています。


北海道に住んでいるとしても、この地名を読むことができる人はそれほど多くはないと思います。もし読むことができるとすれば余程の北海道通の人です。




「ちぽまない」というのがこの地名の読み方です。「ちっぽまない」とも読みます。アイヌ語で、「川口(河口)に魚がたくさん集まるところ」という意味を表しています。北海道の釧路町の中の厚岸湾尻羽西部にある集落の地名です。


紹介を兼ねて、もう少し問題を出させてください。
「神居古潭」は何と読むでしょうか。




-答えは「かむいこたん」です。

アイヌ語で、「神様のいる場所」という意味を表しています。北海道旭川市にある地区の名称で、古くからりアイヌの人々の聖地とされてきました。周辺には竪穴式住居跡やストーンサークルなどの遺跡があります



次はこれです。「音威子府」は何と読むでしょうか。


-答えは「おといねっぷ」です。

アイヌ語で、「川口(河口)の濁っている川」という意味を表しています。北海道上川地方北部に位置する村で、北海道でいちばん小さな村です。「おといねっぷ美術工芸高等学校」という名前の町立で運営している高校があります。北海道ではよく知られている高校ですが、全国となるとどうでしょうか。



最後はこれです。「椴法華」は何と読むでしょうか。

-こたえは「とどほっけ」です。

アイヌ語で、「岬の陰」という意味を表しています。アイヌ語が表す意味の通り、昔から航海の難所と言われ、船乗りから恐れられてきました。
北海道渡島支庁南東端にあった村でしたが2004年(平成16年) 12月11日に函館市に編入されました。

北海道地名の8割がアイヌ語に由来しており、しかも当て字ということで、まさに難読地名です。アイヌ語の地名を見るとなぜそのような地名になったのかがわかるのですが、その地名は少なくなりつつあります。人口の減少などによって椴法華村のように他の市に編入されたり、他の市と合併したりしていることが理由です。

釧路町にはアイヌ語由来の地名が多数残されています。北海道の難読地名に興味のある方はぜひ調べてみてください。

(秒刊サンデー:わらびもち)



情報提供元: 秒刊SUNDAY
記事名:「 この漢字読めますか?北海道の地名の読み方が激ムズ!