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海外から理解されにくい日本語の「味覚」3選〜「滋味」って何!?〜


【2024年2月15日更新】食べ物の味にうるさく、表現にもこだわる日本人。そのため日本語には、味覚を表現する言葉が他言語よりもはるかにたくさん存在します。中でも英語に訳しにくい、日本語ならではの表現を3つ挙げてみましょう。
英語に訳すのが難しい日本語の「味覚」


うま味


英語に訳すのが難しい日本語の「味覚」

食べ物の基本味は5つ。甘味・酸味・塩味・苦味・うま味です。それぞれどんな調味料を混ぜても作り出せない独立した味なので、「基本味」と呼ばれます。

甘味・酸味・塩味・苦味は英語にできますが、昆布だしや干しシイタケのまろやかなコクを表す「うま味」だけは、該当する英単語がありません。そのままumamiと訳されます。

味噌汁やラーメンなどの日本食が世界中に広がり、いまやumamiも第5の味覚として認知されるようになりました。うま味成分はパルメザンチーズやドライトマトなど海外でもなじみのある食材にも含まれているため、うま味を意識して調理する海外の料理人も多いようです。

山菜の苦味


英語に訳すのが難しい日本語の「味覚」

「苦味」を英和辞書でひけば、bitternessが出てきます。コーヒーやゴーヤなどの苦味を表す単語です。そのbitternessは、ふきのとうやこごみ、わらびなどの爽やかさとあいまった山菜の苦味には当てはめられないと個人的には思うのですが、いかがでしょう。

日本人は古くから「春には苦味を盛れ」といって、冬の間に溜まった毒素を苦味食材でデトックスしてきました。春の到来を喜びつつ、旬の食材を最小限の味付けであえて苦いまま食べるのは、日本ならではの文化だと思うのです。

滋味


英語に訳すのが難しい日本語の「味覚」

栄養があって味もいい食べ物を、「滋味」と表しますね。しみじみ美味しく、胃の腑に収まる食べ物――たとえば野菜のスープやお茶漬け、または郷土料理など、頭に浮かぶ食べ物は人それぞれではないでしょうか。

というのも、「滋味」という表現は舌で感じる味はもちろんのこと、「食べてほっとする」だとか「満足する」といった感情も含めての表現であるように思うからです。

この感覚を英語に訳すのはなかなか難儀です。「栄養がある」はnutriciousやhealthy、「味がいい」はtasty、delicious、savory、toothsome、さらに「満足する味」はheartyやcomfort foodなどと表せますが、それらをまとめて表現する英単語はないように思うのです。


英語に訳すのが難しい日本語の「味覚」3選〜「滋味」って何!?〜

日本でも欧米食が一般化し、味覚が単純化しているといわれます。日本ならではの言葉、そして味覚をいつまでも大切にしていきたいものです。


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