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「飲む」と「呑む」の違いって?【正しい日本語解説Vol.8】


社会人になると、新しい言葉を使う機会が増えますよね。使い慣れていない言葉を無理に使い、大事な場面で恥をかいてしまった……。なんていう人も少なくないのでは? そこでTABIZINEでは、知っているようで意外と知らないビジネスシーンの頻出ワードを徹底解説! 今回は、「のむ」と読み方が同じで、違いがわかりにくい「飲む」と「呑む」について、日本語に関する著書も多数手がけている、国語講師の吉田裕子さんに解説してもらいます。


 

「飲む」の意味



「飲む」は、飲食物を口から体内に送り込むこと。また、吸い込む、吸う、見くびる、圧倒する、受け入れる、外に出さずに抑える、隠し持つといった意味もあります。
【例文】
朝起きたら、まずは水を飲む。


「呑む」の意味



「呑む」の意味は、基本的に「飲む」と同じです。「呑む」は常用漢字ではないため、「飲む」を使う場合が多くなります。ただし、お酒や、実態のない条件・要求に関しては「呑む」を使う場合も多く見られます。

また、「呑」の漢字に口の形をかたどった象形文字の「口」を含んでおり、まるのみにするニュアンスも持っています。「鵜呑み」はその例です。

ちなみに、証券取引の用語では、客の注文を仲買人が自分の懐に入れてしまい、客には取引所で注文通り売買したと見せかけることを「呑み行為」といいます。競馬や競輪の用語では、指定されている団体以外の者が馬券や車券を発売することを「呑み行為」といいます。

【例文】
お酒を呑むと、リラックスできる。


「飲む」と「飲む」の簡単な覚え方



「飲む」は常用漢字で、「呑む」は常用漢字ではないので、基本的には「飲む」を使いましょう。ただし、以下の場合は「呑む」を使うケースも多く見られます。

お酒を呑む
条件を呑む
要求を呑む
丸呑みにする
鵜呑みにする

【クイズ】適切なのはどっち?



【答え】
1→呑む
2→飲む
1の正解は呑む。悪酔いという単語からのんでいるものがお酒だとわかるので、「呑む」がより適切です。ただし、「飲む」を使っても間違いではありません。

2の正解は飲む。牛乳というお酒ではない飲み物をのんでいるので、「飲む」がより適切です。

監修:吉田裕子先生
国語講師。都内大学受験塾・カルチャースクールで講師を務める他、書籍執筆、講演、企業研修、三鷹古典サロン裕泉堂の運営などの活動に取り組んでいる。NHK Eテレ『知恵泉』、NHK‐FM『トーキングウィズ松尾堂』など、テレビ・ラジオにも出演。著書に『大人の語彙力が使える順できちんと身につく本』(かんき出版)や、『大人に必要な読解力が正しく身につく本』(だいわ文庫)など多数。

吉田裕子先生の(株)裕泉堂 公式サイトはこちら
 


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