はじめに
山口県にある柱島(はしらじま)は、瀬戸内海西部の安芸灘に浮かぶ離島です。美しく豊かな自然と、歴史のロマンを感じる史跡のある「柱島」の魅力と見どころをご紹介します!
柱島とは
山口県岩国市の瀬戸内海に浮かぶ12の島々を「柱島群島」といい、そのうち柱島と端島、黒島の3つが有人島です。3つ合わせても、人口はわずか250人ほどの小さな島々ですが、豊かな自然と海の幸に恵まれたのどかな地域となっています。
観光スポット①赤禰武人の墓
赤禰武人(あかね たけと)は1838年に柱島の医師の子として生まれ、幼い頃から文武に秀でた人物でした。1853年に僧である月性、そして1956年に吉田松陰の門下生として学びます。
そして高杉晋作と共に奇兵隊創設に尽力し、その後奇兵隊第3代総督を務めました。
しかし、二重スパイとして疑われ、高杉晋作と対立したのちに裏切り者として捕らえられ、山口の出合河原にて処刑されてしまいます。墓は、柱島港から少し坂道を登ったところにある「西栄寺」に置かれています。
◆赤禰武人の墓
住所:山口県岩国市柱島
観光スポット②戦艦陸奥英霊之墓
柱島の南端には、「戦艦陸奥英霊之墓」があります。
日本海軍所属の戦艦「陸奥」は、1943年6月8日午後12時10分頃、柱島の南西沖約2キロメートルの地点に停泊していましたが、原因不明の爆発が起こり沈没してしまいました。その際、乗組員1,122名が犠牲となっています。
当時柱島には多くの遺体が流れ着いたのですが、陸奥沈没の事実が敵国に知られないよう、ひっそりとこの事実を隠しました。後に柱島の人の手により、犠牲者を悼んで現在の「戦艦陸奥英霊之墓」が建立されたのです。
◆戦艦陸奥英霊之墓
住所:山口県岩国市柱島
観光スポット③賀茂神社
賀茂神社は、集落から少し離れた南東の高台に、88柱もの神々が鎮座する神社です。
ご祭神は神武天皇と五十鈴姫命ですが、他にも金毘羅宮や出雲大神などの神々が祀られていて、柱島の名前の由来ともなったんだとか。賀茂神社では毎年秋祭りが行われ、神輿を近くの八幡宮に担ぎ、島全体で収穫への感謝の気持ちを表すそうですよ。
◆賀茂神社
住所:山口県岩国市柱島
観光スポット④金蔵山
柱島で最も高い山、「金蔵山」。港がある麓からは40分程度で山頂にたどり着きます。
標高約280メートル附近にある展望台からは、瀬戸の美しい島々を望むことができ、空気が澄んでいる日は四国まで見渡せるというロケーションも魅力です。
散策がてら、瀬戸内海の美しい姿を観察してみてはいかがでしょうか。
◆金蔵山
住所:山口県岩国市柱島
おわりに
歴史のロマンあふれるスポットが多数ある「柱島」は、こぢんまりとしていて巡りやすい島ですので、日帰り旅行でも十分観光できます。とくに歴史好きの方は、ぜひ島の史跡を全部巡ってみてください!