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旅行上手は投資上手!?  FPに聞くタイプ別投資のススメ




はじめに


旅行などの娯楽費を抑えてお金を貯めなくては――「老後2,000万円問題」という言葉がメディアで賑わってから、欲しいものややりたいことを我慢して貯金に回そうと考えている人が増えていると聞きます。それなら投資に目を向けてみてはいかがでしょう。今回は長期的な目でお金を増やす、旅行好きな人におすすめの投資方法をご紹介します。

Text : 續恵美子(ファイナンシャルプランナー)

投資をはじめるべき理由とは !?


金利が低い昨今では銀行などの預貯金ではほとんど利息はつきません。仮に現在30歳の人が60歳まで毎月2万円ずつ定期預金に積立てていくとします。現在の定期預金金利は0.01%程度ですが、これが30年間ずっと続くと仮定すると、30年後の定期預金は積立て元本720万円と利息の1万781円を合わせ721万781円です。

老後になって貯まったお金が720万円程度では心許ないうえに、人によっては結婚や子育てなど将来訪れる人生のイベントへの備えも必要ですから、月々の貯金額はさらに跳ね上がります。これでは、娯楽費の節約どころか必要な生活費も切り詰めなくてはいけませんね。

そうならないためにも、ただ「貯める」だけではなく、少しずつでも「増やす」ことが将来のために重要になってきます。ぜひ、投資でお金を増やすことを考えてみてください。
投資は少額からでもOK !?

投資は少額からでもOK !?


お金の増え方に関する「72の法則」というものがあります。元金を2倍にするためにおおよそ何年かかるかを簡単に知ることができるもので、72を運用利率で割るとその年数がわかります。

例えば、100万円を倍の200万円にするとします。年利0.01%の定期預金の場合、72÷0.01=7,200となり、100万円を200万円にするには7,200年必要です。2%の場合で計算してみると、72÷2=36で36年。3%なら、72÷3=24と、元金が2倍になる期間は24年まで縮まります。

金利が上がればお金が増えるペースが速くなることを表した法則ですが、同時に、少額でも正しい時間と金利をかけることができれば、着実に目標金額に届く、とも言い換えられます。早めに始めるほうがより効率的とも言えますね。 旅行タイプ別! おすすめの投資とそのメリット

旅行タイプ別! おすすめの投資とそのメリット


ここからは自分の資金源や行き先などのタイプ別におすすめの投資法をご紹介します。

①月々の給料から旅行資金を貯める人
→「旅行積立て」や「つみたてNISA」がおすすめ
「旅行積立て」は旅行会社や航空会社が取扱いをしています。取扱会社や申込むコースによって利率は異なりますが、満期時に1.5%~3%分程度のサービス額がプラスされるので銀行の預貯金に比べてお得。満期を楽しみに、毎月積立てコースで毎月の給料が入ったらすぐに給与口座から自動振替されるように設定しておくのがいいでしょう。

「つみたてNISA」は、年間40万円までの範囲内で投資信託を定期的に積立て購入していくもので、最長20年間、その投資信託による利益に対して税金がかからないという税制優遇制度です。本来なら20.315%かかるはずの税金分を含めて再投資に回せるので、お金がお金を生む仕組みが期待できます。「投資資産が一定の金額になったら一部を売って旅費に充てる」とルールを決めておけば、運用を続けながら旅行資金の確保もできるはずです。給与口座から自動振替を設定しておけば、毎月自動的に投資信託の購入ができていきます。

②ボーナスが旅行の資金源! という人
→「旅行積立て」の一括支払コースや「NISA」がおすすめ
「旅行積立て」には一括支払コースもあります。毎月は無理でも、ボーナスなら大丈夫という人は利用してみてください。取扱会社にもよりますが、一括支払コースは5万円から取り扱うところが多いようです。

「NISA」は年間120万円を上限に投資から得た利益が最長5年間非課税になる制度です。「つみたてNISA」とは異なり、定期的な積立てでなくても構わないため、ボーナスの余剰資金でまとめて投資することができます。また、「つみたてNISA」では一定の投資信託に限られていますが、NISAでは株式への投資も可能。投資商品の選択肢がより広がります。
③行く場所が決まっている、定期的に行く旅先がある人
→「NISA」口座で株式に投資。株主優待目当てで銘柄を選んでみて
旅先がある程度決まっているなら、航空券や列車の運賃、ホテル宿泊、温泉入浴などを割引価格で利用できる株主優待券をもらえる企業銘柄を選んで投資するのもひとつです。交通機関の運賃が半額になったり、提携ホテルが割引価格で利用できる場合があります。企業によって優待券は年1回もしくは2回もらえるので、その優待に合わせて旅行を計画してみてもいいですね。よく使う交通機関や、訪れる地域にあるホテル、レジャー施設などの運営会社の株主優待情報をチェックしてみてください。

④国内はもちろん、海外旅行も!
→外貨積立てがおすすめ
海外旅行では外貨への交換がつきものですが、外貨預金口座のお金を旅先でそのまま使える場合も。行きたい国の通貨で積み立てしておけば、為替レートを気にしながら通貨交換しなくてもよくなりますし、外貨交換手数料の節約にもなります。外貨預金は円預金に比べて金利が高めのものが多いうえに、預け入れたときより円安になれば、円への換金で為替差益を期待できるのもいいですね。毎月500円から積み立てられる金融機関もあるので、海外旅行を楽しみにしながら少額から始めてみるのがいいでしょう。 デメリットや注意点はしっかり確認してから

デメリットや注意点はしっかり確認してから


タイプごとにおすすめの投資法をご紹介しましたが、どの方法もメリットばかりではありません。投資信託、株式、外貨預金のどの投資商品も、価値が変動するのが通常で、元本割れするリスクはあります。外貨預金の場合は、日本の景気の影響だけでなく、世界経済や相手国の政治情勢などによっても影響を受けることは知っておいてください。

とはいえ、価格は上下動を繰り返すのが通常です。上下動の波のサイクルはそれぞれの商品ごとに異なりますから、価格の動きに一喜一憂しないで、時間をかけて運用していくようにしましょう。

「1年後の旅行のため」など、短期で行いたい場合は旅行積立てがおすすめですが、取り扱っている旅行会社や航空会社が提供している旅行商品にしか利用できません。他のところでチケットや宿泊先を予約するほうが割安になる可能性もあるので、これらの注意点をしっかり確認し、納得してから始めるようにしてくださいね。


◆續恵美子(つづき・えみこ)
女性のためのお金の総合クリニック「エフピーウーマン」認定ライター。ファイナンシャルプランナー(CFP)生命保険会社で15年働いた後、FPとしての独立を夢みて退職。その矢先に縁あり南フランスに住むことに――。夢と仕事とお金の良好な関係を保つことの厳しさを自ら体験。生きるうえで大切な夢とお金のことを伝えることをミッションとして、マネー記事の執筆や家計相談などで活動中。エフピーウーマンでは、女性のための無料マネーセミナー「お金のmanaVIVA(学び場)」(http://www.fpwoman.co.jp/viva/)を無料開講中!




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