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米エクスペディアCEOとCFOが退任、経営幹部の方針相違で、業績不振でマネジメント刷新


世界最大手のオンライン旅行サイト Expedia Group(エクスペディア・グループ)は2019 年 12 月、最高経営責任者(CEO)のマーク・オカストローム氏と、最高財務責任者(CFO)のアラン・ピケリル氏の退任を発表した。


CEO と CFO が退任した背景には、会社の方向性を巡り取締役会との対立が深まったことがあるようだ。取締役会のバリー・ディラー会長は4日付の声明文で「上級幹部と取締役会の間で戦略を巡り意見の相違があった」と説明した。後任の人事が決まるまでは、取締役会のバリー・ディラー会長とピーター・カーン副会長が暫定的に会社の指揮を執る。


Expedia は 2019 年に入ってから、Orbitz、Hotels.comなど同社グループ傘下の旅行サイトを含むブランドの統合を目指していたが、ディラー会長によるとこの戦略は失敗したという。


ディラー会長は規制当局への提出書類の中で、「この再編は、コンセプト自体は悪くなかったが、実際には事業における損失が拡大。第3四半期の業績は失望的なものとなり、短期的な見通しも低調なものとなった」と述べている。


2019年11月に発表された Expedia の 7 ~ 9 月期の売上高は前年同期比9%増の 35 億 5800 万ドル、純利益は 22%減の4億 900 万ドルとなり、Expedia 株も同日の取引で27.39%急落。現在も株価の低迷が続いている。


業績不振の背景には、米検索エンジン大手の Google の影響がある。Google は独自のアルゴリズムに基づき検索結果を表示しているが、Google が旅行分野でのサービスを拡大する中で、オーガニック検索が不利な状況に置かれつつある。


これを補うためチャネルの多角化に乗り出すが有料の広告配信など従来よりコストのかかる有料チャネルに頼らざるを得なくなり、これがマーケティング全体のコスト増につながっているようだ。


しかし、同社の成長についてディラー会長は自信を見せており、「取締役は 2020 年には成長を加速できると確信している」と述べた。同社の長期的な展望に多雨するコミットメントの証として、ディラー会長自らもエクスペディア株を買い増しする意向を明らかにしている。


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