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サプライチェーン問題による航空業界への悪影響、2025年も続く 老朽化した機体やリース料高騰が問題


国際航空運送協会(IATA)は、航空業界が抱えるサプライチェーンの問題が2025年以降も影響を及ぼすと予想しています。航空機の平均機齢は14.8年に達し、納入遅延が続いています。2024年の機体納入数は1,254機と減少し、2025年には1,802機が予想されますが、納入残は17,000機と過去最高で、納入に14年を要する可能性があります。約5,000機が稼働停止中で、老朽機の維持費や燃料消費、リース料が増加しています。2050年の二酸化炭素排出量ネットゼロ目標の達成が遅れており、IATAは効率的な機材運用への転換を呼びかけています。

国際航空運送協会(IATA)は、サプライチェーンの問題による航空業界に対する悪影響が、2025年にも続く見通しを示した。

世界の航空機の平均機齢は14.8年と、1990年から2024年までの13.6年から大幅に増加した。機体の納入遅延に伴うもので、2024年の機体納入数は1,254機と、2018年の1,813機から大幅に減少した。2025年には1,802機の納入が予想されているものの、従来予測の2,293機には届かず、さらに下方修正される可能性もある。

未納入の受注残は過去最高の17,000機に達し、現在のペースでは引き渡しまでに14年を要する。2013年から2019年までは平均6年で、倍増した。納入増加により、改善も見込まれる。

稼働停止中の機体は約5,000機で、全体の14%を占める。コロナ前の水準の10%を上回り、このうち2%にあたる700機はエンジン点検を理由としている。

老朽化した機体は維持費が高く、燃料消費量が増えるほか、リース料も2019年比で20〜30%上昇しているなど、三重苦の状態が続いている。航空業界全体の二酸化炭素排出量削減目標である、2050年までにネットゼロを達成するための進捗状況が遅れており、IATAのウィリー・ウォルシュ事務局長は、「航空機とエンジンのメーカーが供給網問題を解決すれば、より燃料効率の高い機材の運用が可能になり、航空業界の目標達成が促進される」と強調した。

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