運輸安全委員会は12月28日、12月4日に発生した、日本航空(JAL)機のエンジン不具合による重大インシデントの調査状況を明らかにした。
12月4日午前11時50分ごろ、沖縄/那覇発東京/羽田行きのJAL904便(ボーイング777-200型機、機体記号:JA8978)が離陸上昇中の高度約16,000フォートから17,000フィートで、左エンジンから振動が発生し、不具合を示すメッセージが操縦室の計器に表示されたことから、同エンジンを停止し、那覇空港に緊急着陸したもの。乗員11名、乗客178名の計189名ににけがはなかった。
これまでの調査で、左側エンジンのファンブレードが破損していることがわかった。22枚装着されているブレードのうち、15番ブレードは中程、16番ブレードは根元付近から破損しており、16番プレートの破面には疲労破壊の特徴である貝殻状と放射状の模様がみられた。
エンジンはプラット・アンド・ホイットニー社製のPW4074型で、左側エンジンのファンブレードの総使用時間は43,060時間、総飛行回数は33,518時間だった。
また、エンジンカウルと水平尾翼、胴体の損傷も認められている。