東京地下鉄(東京メトロ)は、無人警備ロボットを活用して駅構内を消毒する実証実験を行った。感染症予防策のため、より効果的かつ効率的な作業の実現を目指す。
使用したロボットは、自律移動ロボットを開発するZMP製の警備ロボット「PATORO」。人の歩行速度程度での低速運転が可能で、設定されたルート上を自動走行できる。6月12日に有楽町線月島駅で行った実証実験では、このロボットに電動噴霧器を搭載し、トイレ内の手すりや券売機付近のカウンターに消毒液を散布した。
対象物に消毒液を散布できることを確認した一方、散布する高さの自動調節ができないなどの課題が見つかったという。東京メトロは今後、抽出された諸課題の再検証を進めていくとしている。また、券売機や改札機などの精密機器について故障の影響を考慮して今回は対象外としたため、これらの消毒対策についても検討を進めるという。