日本航空(JAL)は9月4日、成田空港旅客サービス部門のグランドスタッフが接客対応を競うコンテスト「N-1グランプリ2019」を開催した。
「N-1グランプリ」は2013年から行っており、今回で6回目。「N-1」は「成田でナンバー1」を表し、サービスのプロフェッショナルとしての接客対応が審査される。空港オペレーションの3部署から9名のグランドスタッフが参加し、アナウンスと接客ロールプレイの総合評価で順位が決定する。
アナウンス部門では、当日発表されるシチュエーションに合わせた日本語と英語のアナウンス文章を10分間で作成し、持ち時間3分で実際にアナウンス。「正しさ」「優しさ」「わかりやすさ」が審査のポイントとなる。お題のシチュエーションは、「ホノルル行きのJL780便が出発準備中、成田空港周辺の悪天候のため地上作業が一時中断。天候は30分後に回復見込みだが、現時点で出発時刻は未定」というもの。各出場者のアナウンスからは、お詫びの気持ちを表しつつ、丁寧に正しい情報を伝えようという工夫が感じられた。
続く接客ロールプレイ部門では、スポーツ観戦目的で来日した外国籍の旅客や目の不自由な旅客など、4つのシチュエーションを設定。出場者は内容を知らされないまま、チェックインカウンターでの旅客対応を5分間で披露する。審査のポイントは「身だしなみ」「全体印象」「サービススキル」「業務スキル」。それぞれの旅客の要望に気づき、気持ちに寄り添ったサービスができているかという点も重要だ。列で順番を待つ旅客にも言葉をかけたり、英語での会話を楽しみながら手続きを行ったりと、出場者は状況に合わせて適切な接客を行なっていた。
審査の結果、優勝したのは空港オペレーション第1部の宮里ミッシェル光さん。2016年に入社し、普段は国内線の業務を行なっているという。毎日必ず1時間はコンテストのための練習していたという宮里さんは、「グランプリをいただけるとは思っていなかったので、率直に嬉しい」と喜んだ。また、準優勝には空港オペレーション第3部の八瀬邉真子さん、審査員特別賞には空港オペレーション第2部の鈴木里菜さんが選ばれた。宮里さんと八瀬邉さんは、11月下旬に開催予定の全国大会に出場する。
宮里さんは「どうしても緊張してしまった。もう少し会話をうまく広げられたかなという反省点はある」と振り返り、「それを次に活かしていけるチャンスができたと思う」と全国大会を見据えた。