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モーターファン・イラストレーテッドvol.176「制御時代のサスペンション」特集


モーターファン・イラストレーテッド(MFi)vol.176は 「制御時代のサスペンション」というテーマのもと、最新事例の数々を紹介しています。

 サスペンションは、いわゆるタイヤとボディの間の「仲立ち」で、どのような状況においてもクルマが破綻しないよう、タイヤと路面を設置させておく重要な機構を担っています。世の中には、さまざまなサスペンション形式が存在しますが、共通する役目はただひとつ「スムーズな上下動」をさせることです。そこに加えて、近年「車両姿勢の安定化」が注目されてきています。




 自動車は複雑化、高度化の一途を辿っており、さまざまな要因が絡む状況となったいま、あらゆる領域で「制御」が施され、お互いに協調しあう時代となっています。従来までのようにサスペンションが一手に担うのではなく、車両姿勢の安定化という目的において、「制御ありき」でどのようにサスペンションを仕立てていくのかという役割分担が進みつつあります。今回の特集では、「制御時代のサスペンション」というテーマのもと、最新事例の数々を紹介しています。

アクティブサスペンション、第2世代へ!

「制御=サスペンション」というと、1980年代後半~90年代に登場したアクティブサスペンションを思い浮かべるのではないでしょうか? それまでの完全なパッシブな時代から、車両姿勢をアクティブに制御せんというそれは、日産が量産化世界初としてインフィニティQ45に採用し、その後、トヨタ・セリカにも搭載。しかし、それ以降は、バブル崩壊とともに、アクティブサスペンションの技術はお蔵入りとなってしましました。




 アクティブサスペンションは、いったいどのような思想や効果を狙って作られたのか、そしてなぜ廃れてしまったのかを知るべく、当時、開発に携わった元日産の技術者お二人に取材をお願いしたところ、なんと約30年の時を経て、アクティブサスペンションの第2世代を考案したという展開に。どのようなアイデア・技術を持ってして、改良/進化したのかを詳しく解説しています。

サスペンションと制御の新しい関係

 電子制御によって操縦安定性と乗り心地を両立させようという試みは、これまではダンパーやスプリング、スタビライザーなど、サスペンション部品を使って行われてきました。それに対して、ここ最近、出てきたのが、駆動/制動力を利用した車両姿勢のコントロールです。




 機械機構であるサスペンションの能力を制御で高めて、理想の動きに近づける。そのために考えられた制御技術とサスペンションションの新しい関係を知るべく、最新事例の一部を紹介します。

たゆまぬ改善の積み重ねで達成したブラッシュアップ

 従来技術の延長線上にある、一般的な構造のサスペンションにおいてもまだ手を入れる余地は数多く残っています。レクサス、ホンダ、スバルといった各社のニューモデルに奢られたサスペンションにはどのような工夫が凝らされているのか、その目的はなんなのかを探っています。

特徴的な機構を持つ最新サスペンション

 サスペンションには、ストラットやマルチリンク、トーションビームなどさまざまなタイプがありますが、目的は「上下方向だけを自由に動かす」ことです。路面から入力を和らげると同時に、加速/減速に対しタイヤを狙いどおりに接地させる役割があります。とはいえ、それぞれの車両特性や、理想の動きを求めてモディファイを加えるケースがあります。




 定番とは少し異なったアプローチを持つ、8モデルを取り上げ、狙いと効果について解説しています。

サスペンション構造はシンプルに、制御で補う

 今回の特集は、「制御時代になってサスペンションはどう変わるのか、変わっていくのか」というテーマで企画展開をしていますが、どのメーカーもそれらを視野に入れて開発は進めているものの、制御を積極的に活用したサスペンションの登場は、まだもう少し先になりそうな雰囲気です。




 そこで編集部は、駆動/制動力による車両運動制御を長らく研究され、その道の権威である、神奈川工科大学の安部正人名誉教授と、山門誠教授のおふたりに、その解を求めて取材しました。そうすると出てきた答えは、「役割分担をして、サスペンションはシンプルな構造となり、不足している部分を制御で補う」という同じ答えが! その理由とは!?

旧車に未来技術を導入する夢プロジェクト

大手チューニングパーツメーカーのHKS(エッチ・ケー・エス)が、今年1月自社開催の「プレミアムオンラインサロン2021」というバーチャル展示会で、驚きの技術を発表しました。それが、日産の名車、BNR32(GT-R)に搭載したRB26DETTエンジンをベースに、F1などに採用されているプレチャンバー技術を採用し、最高出力600ps+燃費20km/リットル(WLTCモード)を目指すというプロジェクトです。その戦略と要素技術について水口社長にインタビュー。さらには、2020年のCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)で披露し、世界中の注目を浴びたSONYカー「VISION-S」の開発パートナー、マグナ・シュタイヤーに、企画段階から車両製作に至るまでの一部始終を独占取材! SONYとの連携、両社の思惑、そしてそこに落とし込んだ技術について紹介しています。

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