長野県の富士見パノラマリゾート第3駐車場で開催された「第1回富士見自動車博覧会」。国内外の往年の名車たちが勢揃いして盛況だったイベントの模様を、写真を中心にお伝えしよう。
続いてはトヨタ。まず紹介したいのは初代セリカと2代目パブリカだ。初代セリカは日本で初めて発売されたスペシャルティカーと呼べる存在。かたや2代目パブリカは1970年代のエントリーカーとして人気だったモデルだ。
続いては80年代に「ハイソカー」の代名詞として一世を風靡したマークII三兄弟。特徴的だったのはフルノーマル車はほぼなく、いずれもローダウンしてアルミホイールを履かせるなど、カスタムされていたこと。なかにはクラウンのグリルを装着している例もあり、カスタムベースとしての人気をうかがわせた。
先日、生産終了という報道があったクラウン(真偽は不明)は、長らく日本の高級車の代名詞として君臨してきた存在。でもマークIIほどの台数は見られなかった。ローダウン+アルミホイールという定番スタイルばかりだったのはマークII同様だ。
トヨタの最後は初代にあたるTE27型カローラレビンとスプリンタートレノ。長らく走り屋たちに支持されたモデルで、山道での実力は今でも十分に通用するものがある。それだけに走行性能を引き上げるためチューニングされた個体が圧倒的に多かった。
続いて紹介する三菱ではランサーが2台参加していたくらいで、意外にも少数派だった。このランサーは2台ともラリーカーのイメージでカスタムされていて、往年のサファリラリーを知る人には懐かしい姿だろう。白いランサーはタイヤにまでこだわっているのが印象的。
マツダでは2代目ファミリアに追加されたロータリークーペと、駆動方式をFFに変更させた5代目が並んでいたのが目についた。特にロータリークーペは美しくレストアされ、通りがかる人も思わず振り向いてしまうほど程度の良い個体だった。FFファミリアは左フェンダーミラーが折れてしまったようで、室内に部品が置かれていた。
ロータリー勢としてはサバンナと、その後継モデルであるSA22CサバンナRX-7が1台ずつ参加していた。近年ではサバンナやSA22Cの人気も高く、残存数が少ないこともあって中古車価格が高騰している。どちらも程度良好で一時の不人気だった時代を感じさせなかった。
続いてはイギリス車で、この日はチラホラと少なくない台数が参加していた。ロータスはヨーロッパが2台並んで展示。さらに旧BMC時代のミニも写真のように3台並んでいたほか、数台が見受けられた。珍しいところでは最終モデルになったMG-TFやケイターハム・スーパーセブンなども見受けられた。
イタリア車はフェラーリとアルファ・ロメオが参加していたものの、フィアットなどは見られなかった。参加していたフェラーリは348とF355が並び、写真にはないものの328も見られた。90年代以降のモデルでも参加できるのが、このイベントの特徴だろう。
ドイツ車はポルシェだけしか参加していなかったようだ。ポルシェはやはり911、しかも空冷モデルの人気が高いようで、水冷911は見られなかった。写真手前の黒い930ターボはVシネマの劇中車に採用されたカスタム車両で、1989年に登録されて以来、31年間ワンオーナーで維持されているとか!
最後はサリーンS7を筆頭にR35GT-Rやランボルギーニなどが並んでいたスーパーカーの一角を紹介しよう。サリーンはアメリカのチューナーだったが、写真のS7をレースに投入した後、市販車としても発売してメーカーへの名乗りを上げた。そもそもの生産台数が少なく、国内登録された例もごく少数と思われ、非常に珍しいモデルといえるだろう。
今回ご紹介したように、車種だけでなくメーカーまで幅広く参加していたため、見ていて飽きない展示内容だった。また次回も開催されることを楽しみにしていよう。