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新型絶好調! スバル・レヴォーグ、初代モデルは成功作だったのか? 欧州では売れたのか?


2代目モデルとなる新型スバル・レヴォーグの販売が好調だ。日本カー・オブ・ザ・イヤー2020-2021を受賞したレヴォーグは、2021年に入って、1月が4692台、2月が3677台、3月が4892台と好調に推移している。それでは、初代モデルはどうだったのか? 販売台数を振り返ってみよう。

初代レヴォーグ 2014〜2020年

初代レヴォーグは、2014年4月に発表された。1.6ℓと2.0ℓの水平対向4気筒ターボを搭載するスポーツワゴンは、北米向けにボディサイズが拡大したレガシィの代替モデルを望んでいた国内スバリストに歓迎された。2014年9月には月間7800台、年度末の2015年3月には6036台も売れたのだ。




月間販売台数をグラフにしてみた。

スバル・レヴォーグ国内月間販売台数の推移

折れ線グラフのアップダウンはなかなか激しい。よく見ると、半期毎の9月と3月の販売台数が多くなっていることがわかる。今度は、年間の販売台数のグラフにしてみる。

スバル・レヴォーグ国内年間販売台数の推移

2014年は、実質7カ月だったが、過去最高はデビュー年の2014年だ。移行、毎年の改良でクルマ自体は熟成していくが、販売台数は下がっていく。2020年の1万2111台のうち、11月以降(初代の在庫処分と新型)が6197台と約半数を占めた。




2021年は、1-3月のわずか3カ月の数字だ。3カ月で2019年、2020年の数字をクリアしている。




さて、今度は、年ごとの月間平均販売台数の推移をグラフ化した。

スバル・レヴォーグ国内月間平均販売台数の推移

2014年:4323台


2015年:2457台


2016年:2015台


2017年:1923台


2018年:1307台


2019年:1060台


2020年:1009台


2021年:4420台




新型レヴォーグの好調ぶりが際立っている。と同時に初代レヴォーグのデビュー当時の勢いも明らかだ。

どんなモデルもデビューから時間を経るにつれて販売台数はドロップしていく(もちろん、フィアット500のような例外もあるが)。


だから、販売台数が落ちていくのは、想定済み。指標とするのは、メーカーが設定している「月間販売目標台数」だ。




レヴォーグの月間販売目標台数はこうだった。


■初代レヴォーグ


2014年4月15日発表 月販目標台数:3200台


2015年4月16日発表 月販目標台数:2600台


2016年4月11日発表 月間販売目標台数:2000台


2017年7月3日発表 月間販売目標台数:2000台


2018年4月27日発表 月間販売目標台数:1800台


2019年5月9日発表 月間販売目標台数:1200台


■新型レヴォーグ


2020年10月15日発表 月間販売目標台数:2200台




■初代レヴォーグ


2014年4月15日発表 月販目標台数:3200台(2014年月間平均:4323台)


2015年4月16日発表 月販目標台数:2600台(2015年月間平均:2457台)


2016年4月11日発表 月間販売目標台数:2000台(2016年月間平均:2015台)


2017年7月3日発表 月間販売目標台数:2000台(2017年月間平均:1923台)


2018年4月27日発表 月間販売目標台数:1800台(2018年月間平均:1307台)


2019年5月9日発表 月間販売目標台数:1200台(2019年月間平均:1060台)




発売時期とずれがあるので、必ずしも目標台数と実数の期間が一致しないが、参考にはなるだろう。初代レヴォーグは、「好調な滑り出し〜計画通りの売れゆき〜モデル末期にやや失速」と言ったところだろうか。

販売絶好調の新型レヴォーグ

新型も「絶好調な滑り出し」からスタートした。モデルライフを通じて、人気を維持できるか、注目していきたい。

欧州でレヴォーグは成功したのか?

欧州仕様のレヴォーグ。エンジンはターボではない。

ところで、レヴォーグはもともと「国内専用モデル」という意味合いが強いモデルだった。実際、スバルの主戦場であるアメリカでは販売されていない。




初代レヴォーグはアメリカには投入されなかったが、ヨーロッパでは2015年から販売されている。新型の欧州発売はまだだが、初代モデルの欧州での売れゆきはどうだったのか、見てみよう。

スバル・レヴォーグ欧州年間販売台数の推移

欧州市場のレヴォーグは、当初1.6ℓ水平対向4気筒ターボモデルのみの設定だった(2.0ℓターボは設定なし)。セールスの状況は成功とは言いがたく、スバルの1.6ℓターボ搭載のスポーツワゴンとして、スポーティすぎた、あるいは燃費的に厳しかったという分析もあった。


スバルは、2019年7月にエンジンを2.0ℓ自然吸気水平対向4気筒エンジン(150ps/198Nm)に換装した2.0GTを投入したが、販売のカンフル剤にはならなかった。




新型レヴォーグを欧州に投入するか、投入する時期はいつか未発表だが、フルインナーフレーム採用による高いボディ剛性と新開発1.8ℓ水平対向ターボエンジンの組み合わせは、欧州でも初代以上に受け入れられる可能性はある。ただし、電動化へ急速に傾いている欧州で、電動デバイスを持たない新型レヴォーグがライバルと戦っていけるのか。または、初代モデルのように自然吸気エンジンに換装したうえで、e-BOXERを組み合わせた欧州レヴォーグが登場するのだろうか?

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