新型GR 86/BRZのベースのプラットフォームは初代から継承しているが、ここにさまざまな新技術が投入されている。新型レヴォーグからのフィードバックも採り入れられている。
(新型GR86/BRZの写真/スペックはプロトタイプのもの)
新型GR 86/SUBARU BRZの基本的な構造は初代(現行型)をベースにしている。スバルの最新プラットフォームであるSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)の第一弾は、2016年登場の現行インプレッサだった。初代86/BRZは2012年のデビューだからもちろんSGPではない。
新型は、「SGPの知見」を採り入れたインナーフレーム構造を採るのが特徴になる。これは、新型レヴォーグで採用した「フルインナーフレーム構造」と同じように、ボディサイドのアウターパネルを後付けすることで、従来よりも抵抗スポット溶接の箇所を拡大。さらに、SGPで積極的に使い始めた構造用接着剤も、1台で16m分塗布することで、接合部の密着性を高めてボディ剛性の向上を狙っている。
骨格構造の配置変更などでフロントストラット軸曲げ剛性が60%、車体のねじれ剛性が50%向上したという。
剛性アップと相反しがちな重量増に対しては、ルーフ、ボンネットフード、フロントフェンダーをアルミ合金化することで軽量化を図った。実際、衝突安全性能のアップなどで開発初期は現行比で75kg増となったが、材料置換や構造変更で初代とほぼ同等の車重まで軽量化できた。
ルーフのアルミ化では重量で2kg、重心高で1.2mm下げることができたという。
サスペンションは?
新型のサスペンション形式は、フロントがマクファーソンストラット式、リヤがダブルウィッシュボーン式で初代と同じだ。ベースのプラットフォームは先代から継承しているから、取り付け剛性やセッティングで熟成させたとみるべきだろう。ボディ剛性のアップが脚周りにも好影響を与えていると予想できる。