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点火プラグとスーパーカブ110(JA44)|標準プラグで問題ナシ。でも高性能タイプに変えてみた(イリジウムよりも高い!)。


スーパーカブに高性能点火プラグは必要?という意見が多いと思います。燃料はレギュラーガソリンだし、エンジンオイルだってホンダ純正ウルトラG1でなんの問題もないのですから、点火プラグなんて標準タイプでかまいません。でもあえて交換してみました。

 スーパーカブユーザーの中には、「点火プラグの交換なんてやったことない」という人がけっこう多いと思います。なにしろスーパーカブは抜群の耐久性が持ち味ですし、それは点火プラグも同様ということなのかもしれません。点火プラグのメーカーでは、標準タイプのもので約5000kmの寿命としています。つまり5000kmごとの交換を推奨ということですね。しかし実際には、2~30000kmは使用されていることも多いようです。要するに、点火プラグの交換は早い人で数年、一般的には5年以上経って初めて行うことになります。

 というわけで、点火プラグ交換の必要性はいまのところないのですが、僕自身の気持ちとしてイリジウムプラグに換えたいな、と思っていました。燃焼性がいいとエンジンにもいいんじゃないかという気がするからです。そこでいつものようにインターネットで製品の検索をしてみました。すると、スーパーカブ110用の点火プラグには、標準タイプのほかに、イリジウムプラグ、さらにMotoDXプラグというのがありました。どうやらこのMotoDXプラグというのがイリジウムプラグを凌ぐ性能を発揮するもののようです。ならば、どうせ換えるなら最上級の点火プラグにしてみようと注文しました。

 NGKのMotoDXは、二輪車専用に開発された点火プラグで、加速性・耐久性・耐汚損性・燃費・始動性等を向上させているとのことです。Dの断面形状をした外側電極(D-Shape外側電極)とルテニウム配合中心電極で抜群の燃焼効率を実現しているそうです。メーカーのHPによれば、加速性が0.2秒アップし、アイドル燃費も2.3%アップ、そして標準タイプやイリジウムプラグの2倍のロングライフを実現しているとあります。ちなみに価格はイリジウムプラグの1.5倍の2200円。本当に2倍長持ちするのなら、相対的には安いですね。まあ実際にはネットショップで購入したので、6割程度の価格でしたけど。

 スーパーカブの点火プラグ交換は難しい作業ではありません。レッグシールドがじゃまになることもないし、エンジン右側にプラグキャップも見えています。


 まずは車載工具を出します。車載工具はシート下前方に収納されています。取り出す際にはセンターカバーを外せばいいだけです。センターカバーはビス1本で固定されていますので、そのビスを外します。コインなどで回して外せるタイプになっています。


 ところが、カバーを外して愕然。差し込み式のドライバー1本しか車載工具はありませんでした。プラグレンチがなければ点火プラグの着脱はできません。

プラスやマイナスドライバーがなくても、コインなどでビスは外せる

バッテリーなどとともにシート下に収納されている車載工具。しかし差し込み式のドライバー1本しかない

 仕方ないのでセンターカバーを取り付けました。取り付けの際には計6ヶ所あるツメをうまくはめ込む必要があるのですが、これがすんなりとはいきません。ムリに押し込もうとするとツメを折ってしまいます。コツは、ボディ側のカバー(シート下側)を左右にちょっと開いてやるとスムーズにセンターカバーを取り付けることができます。

 車載工具にプラグレンチがなかったので、所有しているプラグレンチを用意し、試してみることにしました。プラグキャップを外し、顔を出した点火プラグに自前のプラグレンチを差し込んでみました。しかしサイズが大きくダメ。もう一つあるプラグレンチでも試しましたが、こちらもダメでした。残る方法はボックスレンチで外すやり方ですが、サイズが合うものがありませんでした。スーパーカブの点火プラグは16mm。所有しているレンチは17mmより小さいサイズは14mmしかありません。急遽ホームセンターへ行き、16mmのロングソケットを購入しました。価格は1800円ほどしました。

 工具がそろったところで作業開始です。作業といっても難しいことはなにもなく、プラグキャップを外し、点火プラグをプラグレンチを使って取り外すだけです。プラグが緩んだらあとは手で回して取り外します。電極を見てみると、いい焼け方をしていました。最初から装着してあった標準タイプの点火プラグは、予備に取っておきます。


 次に、新たに取り付けるMotoDXプラグをシリンダーヘッドのプラグ穴に回し込んでいきます。手で回してある程度入ったら、プラグレンチを使って締め込んでいきます。このとき締め込みすぎに注意します。あとはプラグキャップをきちんと装着して終了です。

点火プラグにはプラグキャップが接続されている
プラグキャップを取り外すと、点火プラグが現れる
16mmのプラグレンチを使って点火プラグを取り外す
装着されていた標準タイプの点火プラグとMotoDXプラグの比較
まだ新車に近い状態ということもあって、装着されていた標準タイプの点火プラグに劣化は一切なし
MotoDX点火プラグは電極が細い。外側電極はD断面形状のD-Shape外側電極、中心電極はルテニウム配合となっている
プラグ穴に交換したMotoDX点火プラグを挿入していく。はじめは手で回して装着する
ある程度締め込んだら、プラグレンチで固定する。強く締め付けすぎないように注意する
最後にプラグキャップをしっかり差し込んで終了

MotoDX点火プラグの性能をチェックするためさっそく試乗。登坂時のトルクが若干アップしたような気がした

 高性能点火プラグに交換したからには、試乗してその効果を確認してみたくなります。ちょうど桜も満開になったので、近所の桜の名所を巡って、調子をチェックしてみました。


 セル一発で始動しました。ただ始動性に関しては以前から問題はなかったので向上したかどうかはわかりません。発進加速。これも体感するほどの違いはありません。加速がとくに良くなったという印象は受けませんでした。ただ、登坂時にわずかながら力強さを感じました。燃費性能もアップするそうですが、走る状況によってまちまちなのでなんともいえません。計算上は60km/Lが61km/L程度には向上するようです。いずれにしても、気分が高まる効果はあります。

満開の桜がツーリングシーズンの幕開けを知らせます。密を避けてソロツーリングを楽しむつもりです
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