
1月14日、TOYOTA Gazoo Racing(TGR)は、スポーツ走行で高い性能を発揮するエンジンオイル「GRモーターオイル」に新たなシリーズである「Endurance 0W-20」を追加設定し、1月15日より全国のトヨタ販売店や自動車用品店などを通じて発売すると発表した。メーカー希望小売価格(消費税抜き)は1万2800円(4ℓ)だ。
ノンポリマー処方とすることで、サーキットでの長時間連続走行のような、より過酷な状況下でもせん断による粘度低下が少ない
TGRは、ドイツ・ニュルブルクリンク24時間耐久レースへの参画を通じて培ったレース用オイルの材料技術をベースに、市販車用の高レスポンススポーツオイルとして「GRモーターオイル」を2018年9月に発売した。ラインアップとして、サーキットでの走りを重視したハイパフォーマンス仕様の「Circuit」と、街乗りやワインディングロードでレスポンスとしっとりとした回転フィーリングを楽しめる「Touring」の2種類を販売し、好評を得ている。

このたび追加設定された「Endurance 0W-20」は、TGRが自ら開発し、2020年9月に発売したスポーツカーであるGRヤリスに搭載されている高出力ターボエンジンに適合した新たなスポーツオイル。従来のCircuit/Touringと同様、最新の高性能ベースオイルやモリブデン化合物を含む摩擦低減剤の採用により、レスポンスに優れたオイルという「GRモーターオイル」のDNAを継承しつつ、粘度指数向上剤(ポリマー)を使わない「ノンポリマー処方」とすることで、サーキットでの長時間連続走行のような、より過酷な状況下でもせん断による粘度低下が少ないオイルとなっている。
高温・高負荷状態を再現する厳しいせん断試験を実施し、その前後での粘度低下率を調べると、一般用途として販売されているオイルで8~10%程度のものが多いのに対し、同製品は2.6%と低下を大幅に抑制している。また、今回の開発にあたり、耐久性の確認として約200時間にわたる高回転での連続高負荷運転によるエンジン耐久試験を実施しており、ユーザーが安心して使用できるよう、車両に最適な性能検証と信頼性確保に努めている。


なお「Endurance 0W-20」発売と同時に、2021年より開幕のワンメイクレース「Yaris Cup」専用車を含む0W-16使用推奨車種のスポーツ走行用に最適な「Circuit 0W-16」や、塗るだけで帯電防止による操縦性の変化を楽しめる「GRエアロスタビライジングガラスコート」、インジェクタや燃焼室周りのデポジット除去に効果のある「GRインジェクタクリーナー」も1月15日に発売される。
●「GRモーターオイル」●「GRエアロスタビライジングコート」●「GRインジェクタクリーナー」