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【海外技術情報】VW:モバイル充電ロボットのビジョンを示す


VWグループは2019年1月1日、コンポーネントアクティビティのクロスブランド管理を通じて将来の実現可能性と競争力を向上させるため、グループ全体のコンポーネント事業を再編した。そうして誕生したVWグループコンポーネントが、モバイル充電ロボットのプロトタイプを公開した。これはVWが今後数年間で充電インフラを拡張できると期待している先進的な充電概念の1つである。そのタスクは、地下駐車場などの駐車場における電動車の完全自律充電である。


TEXT:川島礼二郎(KAWASHIMA Reijiro)

完全自律充電という概念

「ユビキタス充電インフラは電動モビリティが成功するための重要な要素です。当社の充電ロボットは複数あるアプローチの1つでしかありません。しかし、間違いなく最も先見の明のあるものの1つと言えるでしょう」と、VWグループコンポーネントのCEOであるトーマス・シュモール氏は説明している。

VWグループコンポーネントが発表した充電ロボットは、アプリまたはCar-to-X通信を介して起動され、完全に自律的に動作する。充電ロボットは充電される車両と通信して、充電ソケットフラップを開き、充電プラグを接続して充電を実行し、最後にそれを切り離してフラップを閉じるまで、全ての操作を自律的に行う。充電プロセス全体は人間の関与なしに行われる。




その構成は移動ロボットと、移動式エネルギー貯蔵ユニットから構成される。移動ロボットが移動式エネルギー貯蔵ユニット(以下、貯蔵ユニット)を車両まで移動して、それを車両と接続させる。そして貯蔵ユニットに貯えた電力を使用して電気自動車のバッテリーを充電する。

充電プロセスの間、貯蔵ユニットは車両に留まるが、その間、移動ロボットは他の電気自動車を充電するため必要に応じて移動して、別の貯蔵ユニットを充電が必要な電気自動車まで移動させることができる。

充電が終了すると、移動ロボットは貯蔵ユニットを回収して、中央充電施設まで移動させ、貯蔵ユニットを充電させる。

トーマス・シュマル氏は、次のように述べた。




「将来に向けて効率的な充電インフラを構築することは、セクター全体を発展させるための中心的なタスクです。そのために当社では、コストのかかるスタンドアローン型ではないソリューションを開発しています。今回お見せしたモバイル充電ロボットと急速充電ステーションが、それに当たります」




同社の担当ユニットでは現在、包括的なDC充電ファミリーの開発に取り組んでいる。フレキシブル急速充電ステーションは2021年初頭に市場に投入される予定である。ここ数週間、このフレキシブル急速充電機はドイツにある様々な会社の生産拠点で試用されている。また移動式充電ロボットはプロトタイプの状態に到達し、今後さらに開発が続けられる。市場が成熟するための前提条件の1つは、自律充電プロセスを容易にするためのCar-to-X通信であると考えられている。




この問題の重要性を考慮して、将来VWグループコンポーネントはVWグループのすべての充電活動および充電システムを担当する。その狙いは、充電ロボットを電動モビリティの長期的な成功、ひいては輸送の電化全体のコンセプトに統合することにある。この移動式充電ロボットとフレキシブル急速充電機により、駐車場や地下駐車場の運営者は、モバイル充電ロボットを使用して、すべての駐車スペースをすばやく簡単に「電化」することができる。これにより必要な建設作業と建設コストを削減できる。

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