
「なんでこんないいクルマが日本で普通に買えないんだ!?」
そのブランドのファンや関係者ならずとも、そう憤慨したくなるような日本未導入モデルは、グローバル化がこれだけ進んだ今なお、数え切れないほど存在する。
そんな、日本市場でも売れるorクルマ好きに喜ばれそうなのになぜか日本では正規販売されていないクルマの魅力を紹介し、メーカーに日本導入のラブコールを送る当企画。今回は、ルーマニアの自動車メーカーで現在はルノー傘下にある「ダチア」のCセグメントSUV「ダスター」を紹介したい。
TEXT●遠藤正賢(ENDO Masakatsu) PHOTO●ルノー
ダスターの初代モデルが誕生したのは2009年末。翌2010年よりルーマニアをはじめとした欧州各国のほか、南米やロシア、インドなどへと市場を拡大し、2017年9月に現行二代目がフランクフルトショーで発表されるまでの間に100万台超を販売するベストセラーとなった。




そんな偉大な初代の後継車となった現在のダスターは、内外装が初代よりもモダナイズされ質感がアップ。シートサイズや荷室容量も拡大され、快適・安全装備も充実するなど、全方位的に正常進化を遂げている。
だが、ダスターが持つ最大の魅力であり、かつ大ヒットした最大の要因はやはり、コストパフォーマンスの高さだろう。
CセグメントのSUVでありながら、最も安価な「アクセス」グレードの「TCe90」1.0L直列3気筒ガソリンターボエンジン+5速MT+FF「4×2」で1万2490ユーロ(約160万円)、最も高価な「プレステージ」グレードの「ブルーdCi115」1.5L直列4気筒ディーゼルターボエンジン+6速MT+4WD「4×4」でも2万2000ユーロ(約280万円)となっている。
なお、グレードは「アクセス」「エッセンシャル」「コンフォート」「プレステージ」の4種類。エンジンは前述の1.0L直3ガソリンターボ、1.5L直4ディーゼルターボのほか、1.3L直4ガソリンターボもあり、それぞれに2種類のスペックが用意されているため、好みと予算に応じてグレードやパワートレーンを選びやすいのも魅力的だ。


この中で1.0L直3ガソリンターボは、90ps&160Nm仕様の「TCe90」が2019年7月、バイフューエル仕様でガソリン使用時に160Nm/2750rpm、LPG使用時に170Nm/2000rpmを発揮する「ECO-G100」が2020年1月に追加されたもので、いずれもダスターのコストパフォーマンスの高さを一層際立たせている。
CセグメントSUVでありながらAセグメントSUVに匹敵する価格を武器とするダチア・ダスター、ロシアやインドなどのようにルノーのバッジを付けて、イギリス向けの右ハンドル仕様を日本へ導入することは、やはり見果てぬ夢なのだろうか?
■ダチア・ダスター・プレステージECO-G100 4×2 *フランス仕様
全長×全幅×全高:4341×1804×1693mm
ホイールベース:2674mm
車両重量:1305kg
エンジン形式:直列3気筒DOHCターボ
総排気量:999cc
最高出力:74kW(100ps)/5000rpm
最大トルク:160Nm/2750rpm(ガソリン)/170Nm/2000rpm(LPG)
トランスミッション:5速MT
サスペンション形式 前/後:ストラット/トーションビーム
ブレーキ 前/後:ベンチレーテッドディスク/ドラム
タイヤサイズ 前後:215/60R17
乗車定員:5名
車両価格:1万7500ユーロ(約220万円)
