降雪地に暮らす人やアウトドアレジャーを楽しむ人にとって、4WDの性能は気になるところだろう。ヤリスクロスは全グレードにプラス23万1000円で4WDを設定するが、競合車と比較するとヤリスクロスならではの強みが見えてきた。
クルマ選びにおいて、デザインや燃費、安全装備も重要だが、暮らしている地域や趣味によっては“駆動方式”を重視しているだろう。都市部では駆動方式を重視する必要はないが、降雪地では4WDの有無はクルマを選ぶ上で重要な項目になると聞いたことがある。
なかでもSUVは逞しいルックスや実用性の高さも理由に注目を集め、現在は国内外を問わず、様々なメーカーがSUVに力を注いでいる。とりわけ激戦区となっているのは、価格とボディサイズが手頃なコンパクトSUVで、ここにトヨタは2020年8月に「ヤリスクロス」を投入した。
もちろん、ヤリスクロスには前輪駆動(FF)だけでなく、ガソリン車はダイナミックトルクコントロール4WD、ハイブリッド車はE-Fourと称する4WDが設定されていて、価格は全グレードで前輪駆動よりも23万1000円高い。そんな4WDに焦点を当てて、競合車と比較してみよう。
ただし、「ヴェゼル」も「CX-3」も路面状況をモニターして必要な時に後輪へとトルクを配分される。つまり、通常は前輪駆動でいざとなったら4WDになり、走行をサポートする。
ひと口に4WDといっても、各車で機能は異なり、状況に応じてユーザー側で任意に制御を変更できる点が「ヤリスクロス」の強みだ。しかも、4WDはプラス23万1000円と競合車と比べても大きな差はない。降雪地に限らず、わずか1cmの積雪でパニックに陥る都市部でも、とりあえずは4WDを検討してみるのも良いかもしれない。