スバル初のダウンサイジング過給エンジンで、現行レヴォーグの主力エンジンである1.6ℓ水平対向4気筒DOHC直噴ターボ、FB16DITの回転系部品をじっくり眺めてみる。
CRANKSHAFT
SPECIFICATION
ストローク/ 82㎜ 全長 / 350㎜ ジャーナル径 / 68㎜ ジャーナル幅 / 18㎜
ピン径 / 42㎜ ピン幅 / 14㎜ ウェブ幅 / 8.5㎜ 重量 / 10890g
SUBARU FB16DIT CYLINDER BLOCK ボアピッチ / 112mm
水平対向エンジンのブロックはクランク中心線から左右に2分割となって、ボルトで両者が締結される。こういう形態ゆえにメインベアリングのキャップは不要でブロックそのものがベアリングを支える。このためにクランク保持剛性は高い。エンジン設計は、直列やV型が燃焼室設計から始まるのに対して、水平対向はクランクシャフトからスタートするという。クランクからボアピッチが決まり、ボア径が決まる。2014年デビューのスバル初のダウンサイジングターボであるFB16DITは、自然吸気のFB16型と共用するのはほぼクランクシャフトクランクのみで、ほとんどのパーツはFB16DIT用に再設計されている。
PISTON &CONNECTING ROD
SPECIFICATION
ボア / 78.8㎜
ストローク / 82㎜
ピストン重量 / 264g(リングなし)
ピストン全高 / 51.5㎜
ピストンピン側外径 / 78㎜
ピストンスカート側外径 / 78㎜
ピストンピン径 / 19㎜
ピストンピン重量 / 72g
コンプレッションハイト/ 31.5㎜
コンロッド全長 / 178㎜
コンロッド重量 / 529g(ボルト含む)
大小端中心間距離 / 124.5㎜
連棹比 / 3.037
小端部幅 / 19㎜
大端部幅 / 19㎜
コンロッドボルト長 / 40㎜
コンロッドボルト重量 / 20g
CAM SHAFT
FB16DITのカムシャフトは中空の鋼棒にカム部分を焼嵌めする製法で造られる。ローラーロッカーを介するのでカム山は途中が凹むコンケーブ形状だ。吸排気ともにデンソー製の連続可変タイミング機構が備わる。排気弁はで熱負荷に備えるためナトリウム封入タイプだ。
SPECIFICATION
全長/ 300㎜ ジャーナル径/ 26㎜ ■ジャーナル幅/ 21㎜ ロブ幅/ 13㎜ 最大リフト量/ 9㎜ 作用角/ NA 重量/ 990g