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脱“3密”でバイク通勤を検討|都内片道17kmの月額コスト(ガソリン&駐輪代)を検証してみた。


新型コロナウイルス蔓延による緊急事態宣言が全国で解除され、徐々に日常生活を取り戻している昨今。一方で、電車やバスなどの公共交通機関は、少しずつ人が戻り始め、再び“3密”の状態に……。ここでは3密状態が避けられ、ウイルス感染リスクを最低限にしてくれる「バイク通勤」をクローズアップ。通勤定期代とガソリン代等の違いもシミュレーションしてみた。


REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)


調査日:2020年6月1日

バイク通勤ならば「感染リスク」を大幅軽減できるはず

緊急事態宣言解除後、街には人が戻ってきたが、通勤ラッシュ時の電車やバスは、“3密”の状態に戻り始めている。

 新型コロナウイルス感染を回避するための“3密”とは、「密閉空間、密集場所、密接場面」。しかし満員の電車やバスは、典型的な3密の状態にある。緊急事態宣言が全国で解除され、少しずつ日常生活を取り戻してはいるが、一方で、通勤ラッシュ時の電車やバスは、徐々に3密の状態に戻りつつある。




 毎日満員電車で通勤していたサラリーマンが、フリーランスになって電車に乗らなくなった途端、めっきり風邪をひかなくなった……。この手の話は、頻繁に耳にする。そのくらい、満員の電車やバスはウイルスの温床であり、クラスター(集団感染)の元凶でもあるわけだ。




 ウイルス感染のリスクを減らすには、出来るだけ満員の電車やバスの乗車は避けること。そんなことは、今では誰でも知っている常識。とはいえ、通勤時間をずらしたり、仕事を休むわけにはいかない。かといって、自家用車で通勤するには、ガソリン代も時間もかかってしまう。

「普通二輪・小型限定免許」の取得も簡易化!今、125ccクラス(原付2種)は通勤・通学に大人気

「普通二輪・小型限定免許」の取得も簡易化されるなど、125ccクラス(原付2種)は国内のバイク市場の中でも人気カテゴリーとして定着。写真はヤマハの人気125ccスクーター「シグナスX」。

 そんなジレンマを解消してくれるのが、バイク通勤。特に125ccクラスの原付2種モデルは、別名“通勤快速”と呼ばれ、通勤の足として定着。最近では、運転するのに必要な「普通二輪・小型限定免許」の取得も簡易化されるなど、125ccクラス(原付2種)は人気カテゴリーとして定着している。

・50cc並の税金(50ccは2000円/125ccは2400円)


・任意保険は車の保険に付帯するファミリーバイク特約あり


・コンパクトな車体だから置き場所に困らない


・50cc(原付1種)にある30km/h規制や二段階右折義務がない


・2人乗り用ならば2人乗りも可能


・4ストローク車の場合、1Lあたり30km走行は当たり前。クルマよりも断然燃費が良いからガソリン代も節約可能

新型コロナにより、ガソリン価格も下落。今、バイク通勤はマジでオトク

 新型コロナウイルスの影響で、世界中の経済活動が停滞。2020年4月20日、数分間、1バレルの価格が史上初めてマイナスになった。人々が飛行機や車での移動を控えた結果、市場には石油が大量に余ってしまい、ガソリン価格も低下しているのだ。




 世界的レベルで捉えた場合、経済が回っていない等、石油の油状は深刻な問題である。しかし庶民レベルで見た場合、ガソリン価格の低下は、「出費を抑える」という側面において素直にアリガタイと感じる。これが正直なところだろう。




 バイク通勤は、ウイルス感染リスクを大幅軽減してくれると同時に、家計にも優しい画期的な手段でもあるわけだ。

バイク通勤 vs 電車通勤 どちらがオトク?

 ここでは、旧江戸川を渡れば、あの東京ディズニーランド&ディズニーシーで有名な千葉県浦安市となる、東京都の端っこ、東京メトロ東西線・葛西駅(東京都江戸川区)から、編集部のある都営地下鉄大江戸線「東新宿駅(東京都新宿区)」までを通勤区間と仮定。電車通勤とバイク通勤の、1か月の交通費をシミュレーションしてみた。通勤距離は、片道17km~19.4km。

青(東西線)~赤(大江戸線)の罫線が経路。

●ルート:東京メトロ東西線・葛西駅~門前仲町駅で乗り換え~都営地下鉄大江戸線・東新宿駅


●片道の距離:19.4km


●時間:47分(乗車38分)


●1か月の通勤定期代:1万5300円

※ガソリン価格は1L:130円。燃費は1L:30kmの車両。月22日勤務と想定




●ルート:葛西橋通り~永代通り~内堀通り~靖国通り~都道302号


●片道の距離:17.0km


●時間:50分(※注)




1か月の走行距離:748km÷燃費30km=1か月のガソリン使用料=約25L


25L×130円=3250円




●1か月のガソリン代:3250円




 単純に見積もってみても、1か月の通勤定期代と1か月のガソリン代のみを比較した場合、1か月で1万2050円の差が生じる。無料もしくは安価なバイク駐車場や駐輪場が使用できる場合、バイク通勤はかなりお得であることが分かる。




 なお、都心にある編集部(東京都新宿区)近辺のバイク駐車場を調べてみたところ、最寄駅である「東新宿駅」徒歩4分の場所に、月額9350円(税込)の物件を発見。バイク駐車場代:月額9350円+1か月のガソリン代:3250円=1万2600円となり、電車通勤よりも2700円安上がりとなる。




※注:時間はグーグルマップで調査した、クルマを使った時の結果。小柄なバイクなら、時間はさらに短縮されると推測。

驚愕のコスパに注目!電動バイクの1か月の電気代は、ガソリン代の1/9という安さを実現

写真は「ヤバいよヤバいよ~」の出川哲朗さん出演のバラエティ番組『充電させてもらえませんか?(テレビ東京系列で放送)』で活躍中の電動バイク「ヤマハ・E-Vino(Eビーノ)」。原付免許で運転可能。

 ヤマハは電動バイク「E-Vino(Eビーノ)」を発売中。ホンダは2020年4月、電動バイク「BENLY e:(ベンリィ イー)」と「GYRO e:(ジャイロ イー)」をリリース。ホンダによれば、「法人向けの電動バイクの需要は、かなり増えている」という。ホンダでは、郵便配達用バイクの電動化を目指すなど、現在も「日本郵便」と提携。実用化に向けた開発・実験を継続中だ。




 国内で電動バイクが普及しない大きな理由は、『充電の手間』と『航続距離』の2点。一言でいえば、ガソリン車並みの利便性に欠けるから。上記の「ヤマハ・E-Vino(Eビーノ)」は充電時間が3時間、航続距離は満充電の状態で29km(ともにカタログ値)。もしも『充電の手間』と『航続距離』の2点をクリアできた場合。ガソリンが不要で排ガスを出さない電動バイクは、一気に普及するはず。




 なお、「ヤマハ・E-Vino(Eビーノ)」の場合、バッテリーのフル充電に必要な一回当たりの電気料金は14円(カタログ値)。上記の『1か月のガソリン代:3250円』のバイクと比べてみると、




【ヤマハ・E-Vino(Eビーノ)】


・一回当たりのフル充電の電気料金=14円で29km走行→29km÷14円=1円あたり2.07km走行


・14円で29km走行→1kmを0.48円で走行




【上記の30km/Lのバイク】


・ガソリン価格1L:130円と仮定した場合→130円で30km走行→30km÷130円=1円あたり0.23km走行


・130円で30km走行→1kmを4.33円で走行




 つまり、30km/Lの低燃費ガソリン車よりも、1/9のコストで走行できることになる。これを月で換算した場合、




★ガソリン車のバイクの1か月のガソリン代=3250円


☆ヤマハ・E-Vino(Eビーノ)の1か月の電気代=361円




 となる。バッテリーが高価なためガソリン車よりも車両価格が高いなど、電動バイクに関しては導入に向けてはいくつかハードルもあるが、数値のみで見た場合、やはり電動バイクの“燃料費の安さ”は驚異的ではあるだろう。

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