「スープラが復活する」という話題が注目を集めた。そこまで熱望されるほど多くのファンを獲得した先代スープラ(A80)の開発には一体どのような苦労があったのだろう。
REPORT:ニューモデル速報編集部
安全対策以外はベーシックなメカニズムで構成できれば、軽量化や省資源、ドライバーとクルマとのダイレクト感を高められると考え、開発にあたって3人のトップレベルのドライバーを選出。彼らの高いレベルの走行技術と冷静な分析能力で性能のチェックが行なわれ、サスペンションをソフトにしてもハードなコーナリングに耐えられるジオメトリーの開発に成功し、高速直進性も飛躍的に向上したという。
こうして生まれたポテンシャルの高さをもとに、デザインを開発。ボリュームのあるフェンダーや円型のランプ類、全長を短くしてカタマリ感を強調したボディなどで、ひと目でスープラとわかるものとなった。また、都築がスポーツカーの見た目で意識していた「被視認性の高さ」は、大型のリヤスポイラーにも見受けられる。そもそもは300km/hのスピードを要求するヨーロッパを見据えた高速直進性を追求すべく行なった風洞実験で開発されたものだが、リヤスポイラーを小型化すると後方視界を遮ってしまうことが分かり、結果として大型なものが与えられ、それが見た目にもインパクトをもたらした。