全軽自協(全国軽自動車協会連合会)が、2020年4月の車名別・軽自動車販売台数を発表した。新型コロナウイルスの悪影響で販売台数が落ち込む中、4月に最も売れた軽自動車はやっぱりN-BOXだった。
ホンダN-WGNが上位陣の中で唯一前年比プラスを達成
全軽自協が発表した「新車販売速報」によると、2020年4月の軽自動車の販売台数は9万8255台、昨年同月比でマイナス33.5%であった。7ヶ月連続のマイナスで、新型コロナウイルスのみならず、2019年10月の消費税増税も販売に悪影響を与えているようだ。
そんな逆風が吹き荒れた4月ではあるが、モデル名別販売台数のランキングを見てみよう(「軽四輪車通称名別新車販売台数」より)。
1位:ホンダN-BOX 14034台(前年同月比72.4%)
2位:ダイハツ・タント 8295台(前年同月比71.3%)
3位:ダイハツ・ムーヴ 6877台(前年同月比68.5%)
4位:スズキ・スペーシア 6426台(前年同月比44.2%)
5位:ダイハツ・ミラ 5506台(前年同月比70.9%)
6位:ホンダN-WGN 4682台(前年同月比119.1%)
7位:スズキ・ハスラー 4294台(前年同月比89.5%)
8位:スズキ・ワゴンR 3668台(前年同月比49.7%)
9位:スズキ・アルト 3445台(前年同月比60.1%)
10位:日産デイズ 3419台(前年同月比35.9%)
11位:日産ルークス 2868台(前年同月比−%)
12位:トヨタ・ピクシス 1503台(前年同月比63.9%)
13位:三菱eK 1297台(前年同月比42.7%)
14位:ダイハツ・ウェイク 1234台(前年同月比63.4%)
15位:スズキ・ジムニー 1231台(前年同月比47.1%)
上位の顔ぶれは、おなじみのメンバーだ。N-BOXは2019年11月に首位をタントに一度譲ったことがあったが、12月以降は首位に君臨し続けている。4月も前年同月比27.6%減となったものの、タントに約5000台の差をつける横綱相撲ぶりを披露した。
健闘したのはN-WGNだ。2019年7月発表・8月発売のN-WGNは電動パーキングブレーキの不具合が発覚、その対応のために生産を一時中止していた。2020年1月より生産が再開され、現在はバックオーダーを解消しつつある段階だ。
日産ルークスは3月に発売が開始されたが、今回のモデルチェンジの際に車名が「デイズルークス」から「ルークス」に改められた。したがって、新型はデイズとルークスが別モデルとして集計されることとなった。ちなみにデイズとルークスの販売台数を合計すると、前年同月比66%となる。
気になるのは、ダイハツ、ホンダ、日産に対してスズキの下げ幅が大きいこと。スズキの上位車種の中では、2019年末にモデルチェンジしたハスラーが前年同月比89.5%とまずまずの数字を残したが、スペーシアやワゴンR、ジムニーは前年よりも半減してしまっている。
ちなみに、メーカー別に軽乗用車の4月の販売台数をリストアップすると、以下のようになる。
・ダイハツ 23698台(前年同月比67.0%)
・スズキ 19757台(前年同月比54.4%)
・ホンダ 19004台(前年同月比75.6%)
・日産 6509台(前年同月比66.5%)
・三菱 1327台(前年同月比43.1%)
緊急事態宣言が5月末まで延長されたものの、新規感染者の数は減少の傾向を見せつつあり、ようやく暗いトンネルの出口が見えはじめてきた。新車販売台数も早く下げ止まることを祈りたい。