ボルボ・カーズはこのほど、米国シリコンバレーのテクノロジー企業「Luminar(ルミナー)」と提携したことを発表。同社のセンシングプラットフォームを搭載したレーザーレーダーの「LiDAR (ライダー)」を次世代型ボルボ車に導入して、高速道路での完全自動運転を目指す。
次世代版のモジュラー・プラットフォーム「SPA2」に搭載
ライダーは、ボルボの次世代モジュラー・プラットフォーム「SPA2(スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー2)」を採用した車両のルーフ前端にシームレスに搭載。無線ネットワーク通信によってソフトウェアは随時アップデートされ、走行場所や走行条件が安全であると判断された場合は、高速道路での完全自動運転を可能にする「ハイウェイ・パイロット機能」をドライバーが任意に作動できる。
ボルボ・カーズの最高技術責任者ヘンリック・グリーンは次のようにコメントしている。
「自動運転は責任を持って安全に導入されれば、歴史上最も人を救うテクノロジーのひとつになる可能性があります。安全な意思決定に必要なビジョンを将来のクルマに提供することは、自動運転を安全なものにする重要なステップになります」
ハイウェイ・パイロット機能を実現するために、ルミナーの知覚テクノロジーは、自動運転ソフトウェアやカメラ、レーダー、そして自動運転に対応したステアリングやブレーキ、バッテリー電源などの機能のバックアップシステムと組み合わされる。
ルミナーにとって今回のボルボとの提携は、同社の技術を初めて量産化することを意味している。ルミナーの創設者兼CEOのオースティン・ラッセルは次のように述べている。
「ボルボは自動車の安全性におけるパイオニアとして広く認知されており、最先端の安全技術によって業界全体の標準化へと導いてきました。次の時代の安全は自動運転にあり、ボルボはさらに業界の大きなマイルストーンをリードします。量産を可能にするためのコストやパフォーマンス、自動運転レベルといった課題を解決し、ボルボとともに新しいテクノロジーを提供していきます」