NSR50用フレームに縦型エンジンを搭載したレーサー「ホンダ NSF100」は2005年12月に登場。しかしNSR50用フレームを独自に加工し、縦型エンジンをスワップする手法は、エイプ100が登場した2002年以降、すでに定番となっていた。その代表が『RCV-mini』と呼ばれるカスタムだ。
REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)
PHOTO●てつかたかし(TETHUKA Takashi)
取材協力●ファルコン ※4MINIチャンプ7より(2004年発売)
「ホンダNSF100」の“もう一人の兄貴分”、それがRCV-mini
2001年(平成13年)、CB50系の血統を継ぐ、シリンダーヘッド&シリンダーを上方にレイアウトした、通称“縦型”の4ストローク50ccエンジンを搭載した「エイプ」がリリース。
翌年の2002年(平成14年)、縦型4ストローク100ccエンジンを積んだ「エイプ100」がデビュー。国際サーキット『ツインリンクもてぎ』本コースでは、エイプ100をメインにした7時間耐久レース『DE耐』が大ブレイク。仲間でワイワイと楽しく走れるこのレースは、レースに馴染みのない一般ユーザーにも、ミニバイクレースを身近なものとした。
また、同年には国際サーキット『鈴鹿サーキット』本コースで、4ストの排気量~130ccエンジンを対象(オープンクラス)にした『鈴鹿Mini-Moto 4時間耐久ロードレース』が開催。
当時、『鈴鹿Mini-Moto 4時間耐久ロードレース』のオープンクラスは、前後12インチホイールであれば、フレームは自由だった(DE耐はフレームの変更が不可だった)。その結果、NSR50/80用フレームに加工を施し、フルチューンされた縦型エンジンを搭載する超過激なカスタムが定番となり、「RCV-mini」というキットも登場。このキットを組み込んだNチビ改が、写真のカスタムだ。
RCV-mlni=NSR(Nチビ)でもエイブでもない、新しいジャンルのマシン!
メーターは高機能なデジタル式をチョイス。タコメーター、スピードメーター、油温計、ラップタイムをデジタル表示。RCV-mini専用の取り付けステーで装着。シフトアップタイミングを知らせるフラッシュも内蔵されており、オーバーレブ防止にも効果的。メモリー機能も装備されており、走行後には様々な情報が確認できる。