ホンダの新しい電動バイクが、第46回東京モーターショー2019で世界初公開された。ビジネスモデルの三輪スクーターとして活躍するジャイロシリーズ、そこに電動バイクの『GYRO e:(ジャイロe:)』が加わったのだ。
REPORT/PHOTO●伊藤英里(Eri Ito)
ジャイロシリーズは、主に宅配などのビジネス用途で活躍するフロント1輪、リヤ2輪の原付三輪スクーターである。今回お披露目された電動バイクのジャイロe:は、Honda Mobile Power Packを搭載。このHonda Mobile Power Packは、すでにリリースされているPCX ELECTRIC(PCX エレクトリック)にも搭載されている。再生可能なエネルギーを利用して発電した電気を蓄積する、着脱可能なバッテリーだ。
ホンダがPCXエレクトリックの次に電動化するバイクとして焦点を当てたのは、ビジネスモデルのスクーターだった。今後のEV拡大に向け、ビジネスモデルのバイクを使うユーザーへのアプローチと、EVバイクユーザーの拡大をねらったという。
ジャイロe:については市販『予定』とのことだが、同日に行われたホンダのプレスカンファレンスでは、やはりビジネスモデルの電動スクーター『BENLY e:(ベンリィe:)』は2020年春の発売予定が発表されている。
基本的にシステムの構成はPCXエレクトリックと同等で、搭載するバッテリーは2個。バッテリーはHonda Mobile Power Packを採用しており、家庭用コンセントで充電できる点や約4時間の充電時間も変わらない。航続距離については、PCXエレクトリックよりもやや伸びているとのこと。
ただ、制御面に関してはPCXエレクトリックよりも進化しており、初速からのスムーズな走りを実現しているということだ。実はこのあたり、二輪の電動スクーター、ベンリィe:と変わらない。可能な限り、共有化しているためだ。それでも二輪と三輪の違いにより、EVのコンポーネントの配置や、細かなセッティングなどは変えている。
ジャイロe:に関してははっきりとした発売時期はインフォメーションされていない。それだけに発売に関する続報が待たれるところだ。