プロペラシャフトやカルダンジョイントの部品類を展示していた松井製作所。その中に、中空ステアリングシャフトが展示されていた。
(W3102:松井製作所)
中空シャフトにすると軽くなるのは容易に想像できる。だけど強度が低くなってしまうので力のかかるところは頑丈にしたい。その両立を図ったのが、ここに紹介するスウェイジング加工によるステアリングシャフトである。
中空菅をしごき絞り、強度が求められる部位の肉厚を増していく。写真の場合、下から上へ向かって製品になっていく。中空菅としてのもともとの外径/肉厚は中央部で、そこから細く絞り接続部としての強度を確保していく格好だ。
本工法によるメリットが歩止まりの高さ。端部の切り落としやねじ加工で切削を施すくらいで、実に9割以上が部品として残るという。