よりスポーティに進化した508だが、忘れてならないのが室内の進化だ。i-Cockpit(アイコクピット)を始めとして、意外なほどに大きな進化を厭わない(好む?)のがプジョーらしさ。ここではその快適で、ちょっと驚きの室内の使い勝手を見ていこう。
TEXT●編集部(MotorFan Express)
PHOTO●中野幸次(NAKANO Koji) / 花村英典(HANAMURA Hirenori)
ASSISTANT●高橋菜生(TAKAHASHI Nao 身長:166cm)
※本記事は2019年9月発売の「プジョー508のすべて」に掲載されたものを転載したものです。
取材車のプロフィール
〈運転席まわり〉ハイテクノロジーを満載しながらも共存する温もり
〈操作系〉自動化アシストにより、さらにシンプルに便利に
徐々に進化しつつあるのが、様々な操作系。悩ましいのは、とっさに使うものでもあるので、あまり常識から外れることができない点。それでも先代508より確実にシンプルに、そして高機能化がなされている。
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〈快適性&乗降性〉クーペ流儀の低いルーフながら乗ってしまえば快適
肩、腰をしっかりとサポートする大柄なフロントシート。ソフトなあたりと併せて、芯のしっかりとしたサポート性が特徴。菜生さんの着座姿勢を見ても、足を投げ出す感じのスポーツカー的な姿勢がわかるはず。メーターパネルが高くかなり遠い位置にあるため、ヘッドアップディスプレイを必要としない。
フロントシートは、前端裏のレバーで座面長を調整可能。結構いい感じでフィットしてくれる。
ヒップポイントがフロントより高いため、見晴らしは割と良い。またフロントシートは一番低く設定すると足入れ性が阻害されるが、やや高めにしておいて貰えば足先もシート下へ入り寛ぐことができる。Cピラーが回り込み顔を隠すが、これはこれでリラックスできると感じる人も少なくないのでは?
【SWなら後席はさらに快適!】こちらはSWの後席。リヤシートの構造はファストバック、SWで変わらないことから、同じ快適性を実現。さらにルーフが下がってこないので、後席重視ならこちらがベストかもしれない。
〈収納性〉各所にある収納スペース、使い方は自由自在
この種のクルマならば、ミニバンほどにそんなに大きな収納スペースは必要ないだろうが、それでも小物は適材適所に置けるのがベスト。できるだけスマートに安定して納めておけるかどうかも重要だ。
前後ドアに設置された収納エリア。前端のスピーカーを優先しているので、それほど大きなサイズではないが、あると便利。
〈荷室〉便利に使えてこそフランス車、その魂は健在
想像以上に積めること。これがプジョーの真骨頂。果たしてクーペスタイルとなったこの508でもその精神は揺るがず。床面はそれほど深くないが、広くスクエアなサイズが、なんでも快適に積むことができる。さらに大容量なら下のSWだ。
サスペンションの張り出しのない、まったくスクエアな荷室に驚く。荷物を大切にするステーションワゴンらしく、起毛の室内が心地よい。
ファストバックより、リヤオーバーハングが4㎝長いSW。そのぶん荷室を拡大しているが、さらにリヤピラーが立ち上がることですっきりとしたサイド面が、魅力的。実際の容量もさることながら、荷物のちょっとした出し入れにも効いてくる部分だ。