9月5日、トヨタ・ヨーロッパは小型車向けの新しい「GL-Bプラットフォーム」を開発したことを発表した。
プリウスやカローラスポーツの下のクラスに採用
トヨタでは、2015年に登場した四代目の現行プリウスから、新しいクルマづくりの哲学「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」に基づき、乗り心地やハンドリング、デザインなど、クルマづくりに関わるあらゆる要素を改革してきた。
プラットフォームの刷新もその改革のひとつ。現行プリウスやCH-R、カローラスポーツには「GL-Cプラットフォーム」を、そしてカムリやRAV4には「GL-Kプラットフォーム」を採用するなど、確かな進化を遂げている。
このたび開発された「GL-Bプラットフォーム」は、プリウスやカローラスポーツなどより下のクラスにあたる小型車向けに造られたもので、小型車のドライビングパフォーマンスや居住性をさらに高めることに主眼が置かれている。
高度な接合技術に加えて、コストや重量に配慮しながら高いレベルのアンダーボディ剛性を実現。車両の特性に応じて、フロントにはマクファーソン・ストラット、リヤにはトーションビームあるいはマルチリンクのサスペンションを組み合わせる。
運転席は、できるだけ車両の中央に、そして低く設置。そこからは、車両の低重心化や前後重量配分、ひいてはハンドリング性能を根本から見直す意図がうかがえる。
一方で、この新しいプラットフォームはホイールベースを長く、オーバーハングを短く設定できることにより、キャビンスペースを最大限に確保できるメリットも持つ。さらに、GL-Bプラットフォームはモジュラーシステムが採用されているので、ボディサイズや形状に合わせて多彩なモデルバリエーションに対応するという。
この新しいプラットフォームを採用する具体的なモデルはまだ明かされてないが、プリウスやカローラスポーツの下のクラスとなると、現行車種ではヴィッツクラスになるものと推測できる。