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スバル・レヴォーグの選び方 −価格・装備・仕様をグレード種類別に比較 -カーライフの悦びに浸る-


かねてから好評の実用性に加えて、アイサイトの強化による安全性の向上で、新型レヴォーグは隙のない一台となった。しかし、内装の仕立てやパフォーマンスまで踏み込むと、レヴォーグ選びはさらに奥が深くなる。




REPORT●渡辺陽一郎(Watanabe Yoichiro)




※本稿は2017年8月発売の「ニューモデル速報 Vol.555 新型レヴォーグのすべて」に掲載されたものを転載したものです。車両の仕様や道路の状況など、現在とは異なっている場合がありますのでご了承ください。

コスパに優れる1.6ℓスペシャリティな2.0ℓ

いまやクルマの人気はミニバンとSUVという二大勢力が席巻しており、いつしかワゴンの存在は忘れられ……と思うかもしれない。




しかし、そんな状況に風穴を開けたのがレヴォーグだ。日本の交通環境を念頭に置いてその開発は進められ、手頃なボディサイズの内側には乗員と荷物を遠慮なく乗せられる空間を確保。




また、ぶつからないクルマでお馴染みのアイサイトを装備して安全を追求するなど、空間の広さだけに留まらない侮れない実力を誇っていた。




デビューから数回の改良が施されたが、今回の目玉はなんといってもアイサイトにツーリングアシストなる新機能が追加されたことだろう。




これは先行車や区画線をカメラで認識し、120km/hまでならアクセルとブレーキとステアリング操作をアシストして、高速道路での巡航や渋滞における疲労を軽減し、結果としてヒューマンエラーによる事故を防ぐという優れもの。




そのほかにも内外装や走行性能にまで及ぶなど、そのメニューは大掛かり。「これ一台で十分」と思わせる説得力がさらに増したことで、注目している人は多いことだろう。




下記の通り、グレード構成はシンプル。1.6ℓと2.0ℓのエンジンに大別でき、後に紹介する「STI Sport」を除けば、前者が3種類、後者は1種類となる。



レヴォーグの車種体系と価格

それらを詳細に見ると、最も安価な「1.6GTアイサイト」でも装備は充実しており、LEDヘッドランプや17インチアルミホイールなどを標準装着。アイサイトと銘打つだけあって、アイサイトも標準で搭載する。もちろん、ツーリングアシスト付きの最新バージョンだ。




それ以外にも電動パーキングブレーキやパドルシフト、本革巻きステアリング ホイールが与えられており、最もリーズナブルなグレードとはいっても決して見た目や機能性で見劣りしておらず、コストパフォーマンスに優れているのがわかる。




これでも十分魅力的な仕様ではあるが、注目は「1.6GTアイサイトSスタイル」。9万7200円プラスで運転席8ウェイパワーシートやフロントシートヒーター、さらにスーパーUVカット&撥水加工ガラスが加わる。ホイールも18インチアル ミとなり見映えもする。




さらに15万1200円高い「1.6GT−Sアイサイト」は、これら2台と比べるとその差は大きい。




とくにインテリアは、フロントシートがホールド性を高めたスポーツタイプとなり、運転席は10ウェイ、助手席は8ウェイの電動調整機能も加わる。




ステアリングなどにはブルーのステッチが施される。もちろん走りもビルシュタイン製ダンパーを与えることで磨きが掛けられている。




このモデルをベースに、300ps/40.8kgmを誇る2.0ℓへと換装したのが「2.0GT−Sアイサイト」。価格は54万円高いが、4WDシステムはセンターデフを備えたVTD−AWDとなり、SIドライブにS#が加わる。




さらに、18インチアルミはブラック塗装と切削光輝を施した専用品となり、シート表皮がウルトラスエード/本革となるなど、性能差以外にも違いがある。スペシャリティな一台という位置づけだ。

隙のない性能と機能を纏う1.6GTの〝Sスタイル〟

価格を抑えたい場合は「1.6GTアイサイト」を検討するが、セットオプションに注意したい。




後方の並走車両を検知して知らせる機能を含んだアイサイトセイフティプラス は、安全を考えると必ず装着したいが、これを「1.6GTアイサイト」に加えると総額が298万800円になる。ちなみに運転席8ウェイパワーシートなども一緒に装着される。




これなら、「1.6GTアイサイトSスタイル」に、アイサイトセイフティプラスを加えよう。総額は301万3200円と、3万2400円しか違わず、この差額でアルミホイールが18インチになる。




「1.6GTアイサイト」で安全装備を強化すると価格の安さが薄れるため、お薦めは「1.6GTアイサイトSスタイル」と考えたい。これにアイサイトセイフティプラスを加えると、フロント&サイドビューモニターとスマートリヤビューミラーが加わる。




さらに上級の「1.6GT−Sアイサイト」は、助手席パワーシートなども備えるが、約7万5000円に換算されるビルシュタイン製ダンパーに対するニーズが選択の分かれ目だ。試乗して違いを確かめたい。




「2.0GT−Sアイサイト」は、最高出力が1.6ℓターボの1.8倍、 最大トルクは1.6倍に強化され、価格は4WDなどの上級化を含めて実質50万円高い。




JC08モード燃費は1.6ℓターボの83%で、使用燃料はプレミアムガソリンだ。これらの条件を考慮して選びたい。



グレードによる装備の違い(標準モデル)

「1.6GT EyeSight」でも隙のない完成度

アイサイトは全車に搭載

ステレオカメラを用いた安全装備「アイサイト」は全車標準装備。また、新機能のツーリングアシストも搭載。0km/h〜約120km/hで、前走車や車線を認識しながら追従を行ない、高速道路などでの巡航や渋滞での疲労を軽減する。



排気量だけの違いに留まらないパワートレーン

排気量などの違いに留まらず、例えばSIDRIVEは1.6ℓが2モードなのに対して、 2.0ℓにはS#が加わる。また、AWDシステムも2.0ℓが搭載するVTD-AWDは前後駆動力配分が60対40から45対55と、後輪に駆動力が多めに振り分けられる。

グレード間で外観の差はなし。パフォーマンスの違いに注目。

今回のマイナーチェンジから遡ること約1年。レヴォーグの魅力を全方位で高めた最上級モデルとして登場したのが「STI Sport」と銘打つスポーティバージョンだ。




登場からわずか1ヵ月で受注全体の4割を占めるほど反響は高く、マイナーチェンジ後も引き続き販売が行なわれており、1.6ℓと2.0ℓのいずれにも設定している。




シリーズにおける頂点を担うだけあって、ベースとなる「1.6/2.0GT−Sアイサイト」に比べて、さまざまな装備が追加されている。フロントグリルとバンパーのほか、ホイールも専用デザインとし、存在感は標準モデルとは一線を画する。




インテリアの仕立ても明確に異なり、随所にあしらったボルドーは大人の色香を振り撒き、レッドで縁取ったメーターは眺めるたびにドライバーをその気にさせる。




専用本革シートに収まり、専用の本革巻きステアリングホイールやシフトレバーに触れるたびに他では味わえない特別な空間にいる満足感を与えてくれる。




しかし、「STI Sport」の真骨頂は、やはり走りだ。




装着されるダンパーはビルシュタイン製だが、前輪側にコンフォートバルブを備えるダンプマチックⅡを採用し、後輪にも専用のチューニングを施している。また、アルミ製の鍛造製フロントロワアームとピロボールも走りを際立たせる重要なアイテムだ。




標準モデルの「GT−S」をベースにこれらのアイテムをプラスする一方で、エンジンやAWDシステムなどは変わらない。また、1.6ℓと2.0ℓを比べても、追加される装備に違いはない。




レヴォーグは趣味性が重視されるワゴンだから、内外装が好みに合えば検討したい。特に高性能の2.0ℓはSTIスポーツ化によって得られる恩恵が大きい。




けれども、気になるのは価格。ベースの「1.6/2.0GT−Sアイサイト」と比べて、1.6ℓは48万6000円、2.0ℓは43万2000円高い。




しかし、「STI Sport」には「1.6/2.0GT−Sアイサイト」に16万2000円で装着できるアイサイトセイフティプラスが標準装備される。さらにウェルカムライトとサテンメッキドアミラーも標準装着される。これらを差し引いた差額(約22万円)がSTI Sport専用品の対価となるわけだ。




それを踏まえて、果たして「STI Sport」の場合は1.6ℓと2.0ℓのどちらを選ぶべきなのか?




「GT−S」の場合は1.6ℓと2.0ℓの差額は54万円。先述したように1.6ℓと2.0ℓではエンジンの性能だけでなく、AWDもアクティブトルクスプリットからVTD−AWDへと進化している。




そして、「1.6GT−Sアイサイト」から「2.0STI Sport」へステップアップするとなると差額は97万2000円となる。追加装備や安全機能の充実を考えると決して割高ではないが、惜しみなく払うには勇気がいる。




なので、独特の雰囲気に惚れたなら1.6ℓで留めておくのが賢明。圧巻の性能を余さず堪能したいなら2.0ℓを選びたい。



グレードによる装備の違い(STI Sport)

内外装は共通だが、性能に歴然とした差がある

専用アイテムでひと味違う雰囲気に

標準モデルと比べて最も変わるのが、随所にボルドーをあしらったインテリア。専用本革を使用したシートやレッドステッチなど、大人の色気が漂っている。また、メーターも円周をレッドで縁取ってドライバーの気分を高揚させる専用デザインとなる。

「STI Sport」ではアイサイトセイフティプラスが標準装備。なかでも、ルーム ミラーにリヤカメラの映像を映すスマートリヤビューミラーは、後席乗員や荷物に後方視界を遮られない。

ビルシュタイン社と共同開発したダンパーが走りを際立たせる。DampMaticⅡがしなやさとハンドリングの良さに貢献。

メーカーオプション&ボディーカラー

安全性を高めるアイサイトセイフティプラスは必需品

アイサイトセイフティプラスを装着すると、後側方警戒支援システムのほか、オートハイビームアシストやスマートリヤビューミラーなど安全性をワンランク高める装備が備わる。標準モデルは全車オプション扱いだが、「STI Sport」は標準装備される。

標準モデルにも本革シートを装着可能。グレードでカラーが異なり、「GT」系はブラック、「GT-S」はブライトパールも選べる。運転席には4名分のポジションを記憶可能。

「S-style」を除き、サンルーフをオプションで装着できる。電動チルト&スライド式のため、気軽に車内の換気を行なえる。

《ボディカラー》

※は3万2400円高。★は「STI Sport」専用色。

レヴォーグとライバル車の比較

メルセデス・ベンツ CLA シューティングブレーク

価格帯:415万円~789万円


推奨グレード:CLA180シューティングブレーク AMG Style(415万円)

流麗なプロポーションに定評のあるCLAのワゴン版。そのルックスから想像できるように、見た目の美しさこそが第一。通常時の荷室容量は495ℓと少なめ。

フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント

価格帯:293万9000円~569万9000円


推奨グレード:TSIハイライン(339万9000円)

輸入車の定番であるゴルフをベースに荷室を拡大。通常時で605ℓ、最大で1620ℓとレヴォーグを上回る。また直近の改良で渋滞時追従支援システムを搭載。

マツダ・アテンザワゴン

価格帯:276万4800円~400万1400円


推奨グレード:XDプロアクティブ(4WD)(350万4600円)

見た目もサイズも大胆だが、荷室容量は506ℓと一歩譲る。ただし、42.8kgmを誇るディーゼルやG-ベクタリングコントロールなどユニークな点が多い。

強豪の誰が相手でも臆さないレヴォーグの高い実力




アテンザワゴンではクリーンディーゼルターボの「XDプロアクティブ」を選ぶ。4WD仕様にセーフティクルーズパッケージ、ドライビングポジションサポートパッケージを加えると364万5000円だ。




レヴォーグ「2.0GT−Sアイサイト」にアイサイトセイフティプラスを加えて条件を合わせると、370万4400円で金額が近づく。レヴォーグは走りが適度に機敏で後席を含めて居住性が優れ、アテンザワゴンはディーゼルの高い実用トルクと低燃費が魅力だ。




ゴルフヴァリアントでは1.4ℓターボの性能がレヴォーグの1.6ℓターボと同等で、価格は「TSI ハイライン」が339万9000円になる。リヤトラフィックアラート などが備わるから、レヴォーグ「1.6GT−Sアイサイト」にアイサイトセイフティプラスを加えても316万4400円だ。




レヴォーグは駆動方式も4WDだから、45万円は安い。ゴルフヴァリアントは内外装から乗り心地まで上質だが、スポーティ感覚はレヴォーグが勝る。




CLAシューティングブレークは、1.6ℓターボの「180」が415万円。カーナビは標準で装着するが、レーダーセーフティパッケージは19万9000円のオプションだ。




レヴォーグ「1.6GTアイサイト Sスタイル」と同等の装備でFFだから、レヴォーグが130万円くらいは安い。これがCLAの上質感の対価になる。

スバル・レヴォーグとライバル車を比較試乗|VS アテンザワゴン×ゴルフ・ヴァリアント×CLAシューティングブレーク
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