先行して北米や中国を中心に販売されていた新型CR-Vだが、日本への投入に際して、ホンダのフラッグシップSUVとしての完成度をさらに高めるため、オーストリア、スペイン、ドイツといった欧州各所の過酷な環境を走り込み、気持ち良い走りを司るダイナミック性能が鍛え上げられた。これらの開発テストを通じて得られたデータや知見に基づいて、新たに投入された技術の数々を紹介する。
REPORT●安藤 眞(ANDO Makoto/編集部
※本稿は2018年9月発売の「新型CR-Vのすべて」に掲載されたものを転載したものです。車両の仕様が現在とは異なっている場合がありますのでご了承ください。
空間効率に優れた、広く快適な乗員スペース
全方位に良好な視界で安全に
乗り降りしやすく衣服も汚さない
斜め後方の視界も向上
快適な2列と効率的な3列を設定
2列シート仕様は先代に対しタンデムディスタンス+50㎜、後席レッグルーム+50㎜として居住性を向上。2列目シートもシートクッション、シートバックともに30㎜延長して快適性を向上した。3列シート仕様は2列目のスライド機構で3列目の空間を確保する。
Honda車国内初採用
バックドアは電動開閉式がグレード別に設定される。センサーは静電式を使用しており、動作の確実性は同機能を持つクルマの中ではトップレベルだそうだ。
先進性と操作性を両立したセレクター
3列目も居住空間を最大限に確保
専用チューニングされたSPORT HYBRID i-MMD
IPU(Intelligent Power Unit)
PCU(Power Control Unit)
高性能モーター
エンジン直結クラッチ
LFB-H4型 直列4気筒+ハイブリッドシステム
■2.0ℓ DOHC i-VTEC+i-MMD
排気量(㏄):1993
種類・気筒数:直列4気筒+モーター
弁機構:DOHC16バルブ
ボア×ストローク(㎜):81.0×96.7
圧縮比:13.0
エンジン最高出力(kW[㎰]/rpm):107[145]/6200
エンジン最大トルク(Nm[㎏m]/rpm):175[17.8]/4000
使用燃料:レギュラー
燃料タンク容量(ℓ):57
モーター型式:H4
モーター最高出力(kW[㎰]/rpm):135[184]/5000-6000
モーター最大トルク(Nm[㎏m]/rpm):315[32.1]/0-2000
走行状況に応じ、三つのドライブモードをシームレスに切り替える
モーターによる駆動を基本としながら、必要に応じてエンジンを始動する。走行状況やドライバーの意思を考慮してエンジン、モーター、バッテリー等を制御し、最適なモードを選択。低燃費だけでなくスポーティな走りも楽しめる。
感性に忠実で気持ち良い走りを実現
燃焼効率を高める直噴システム
L15B型 直列4気筒 ターボエンジン
■1.5ℓ DOHC VTEC TURBO
排気量(㏄):1496
種類・気筒数:直列4気筒
弁機構:DOHC16バルブ
ボア×ストローク(㎜):73.0×89.4
圧縮比:10.3
最高出力(kW[㎰]/rpm):140[190]/5600
最大トルク(Nm[㎏m]/rpm):240[24.5]/2000-5000
使用燃料:レギュラー
燃料タンク容量(ℓ):57
吸排気デュアルVTCによる広範囲なバルブオーバーラップ制御
電動ウェイストゲートで緻密に過給圧を制御
ターボなどの変更により高出力化
リニアで爽快な走りを生むG-design Shift
全開加速ステップアップシフト制御
リアルタイムAWDをさらに進化させて搭載
ツインダンパーを採用した大容量トルコン
安全に気持ち良くコーナーをクリアする
スタイリングと省燃費を両立
高張力鋼板を各所に採用して軽量・高剛性に
シャッターグリルで抵抗低減
エンジン水温などの車両状態に応じてシャッターを自動的に開閉する。通常時にはシャッターを閉じてエンジンルーム内の通過風抵抗を低減し、オープン時にはエンジンなどの冷却を効率的に行なう。
ボディ各所に静粛性対策を施工
心地良いエンジン音を実現
操安性と乗り心地を両立するリヤサス
気持ち良いハンドリングと心地良い乗り心地を実現するサスペンション
シーンに応じて最適な減衰力を発揮する
上質な乗り心地に貢献する液封ブッシュ
サブフレームをフローティング構造化
ダイレクトなフィールを提供するデュアルピニオンESP
常用域でのハンドリング性能を向上
減速度が手元で調整可能
クイックな操作性をもたらす可変ギヤレシオ
緻密な制御の可能な電動ブレーキブースター
大径ブレーキローターを採用
衝突軽減ブレーキ(CMBS)
路外逸脱抑制機能(RDM)
車線維持支援システム(LKAS)
渋滞追従機能付きACC