2018年に創業30周年を迎えたドイツのdSPACEは、先進技術を採用したソフトウェア・ハードウェアを提供するグローバルカンパニーだ。そんな同社が出展していたのが、自動車レーダー用テストシステム「DARTS-9030-M」だ。
TEXT:川島礼二郎(KAWASHIMA Reijiro)
レーダーセンサとアプリケーションを正確にテストすることは、開発、製造、品質保証、および保守の各段階における重要な要件である。このdSPACE Automotive Radar Test System(DARTS)9030-Mは、使いやすく、極めて現実的な無線テストを可能にする。道路交通におけるオブジェクトのレーダーエコーを、プログラミング可能な距離、速度、およびサイズでシミュレートできる。
本テストシステムはモジュール型であり、スケーラブルなアプローチに基づいて開発された。複数のユニットを組み合わせることで、道路交通テストに必要な数のオブジェクトの反射波をシミュレートできる。そのため、異なる距離、速度、およびサイズでリアルタイムにシミュレーションを実施できる。チップ設計からセンサ開発、および先進運転支援システムや自動運転車両全体のテストに至るまで、レーダーセンサ開発におけるすべての重要なステップに対応している。
優れた拡張性を有するので、複雑かつ要件の厳しいしにゅレーションシナリオをカバーできるのも特徴だ。また優れたRFパフォーマンスにより、極めて短い最小距離を実現している。さらに、ホストPCから簡単に操作できるのも長所と言えよう。