ボルボ・カー・グループは5月15日、大手バッテリーメーカーのCATLおよびLG化学と数千億円規模の長期契約を結んだと発表。これにより、ボルボとポールスターの次世代モデル用リチウムイオンバッテリーの、今後10年間にわたる供給が保証される。
2019年以降に発売されるすべての新型車を電動化するというコミットメントに向けて
2017年にボルボは、19年以降に発売されるすべてのボルボ車を電動化するというコミットメントを発表。これを後押しするために、同社は25年までに世界で販売するボルボ車の50%をピュアEVにすることを目標に掲げている。
今回締結した契約では、今後導入される「SPA2(現行90シリーズなどに採用されているスケーラブル・プロダクト・アーキテクチャーの次世代版)」および現行の「CMA(現行XC40に採用されているコンパクト・モジュラー・アーキテクチャー)」を採用する全モデルに対するグローバルなバッテリーモジュール供給を対象としている。
ボルボ・カーズのホーカン・サミュエルソン代表取締役社長兼CEOは、次のようにコメントしている。
「ボルボ・カーズの将来は電動化にあり、内燃機関のその先を目指していくほかに道はありません。このたび締結したCATLおよびLG化学との契約を通じ、ボルボ・カーズが電動化目標を達成するためにどれほど意欲的であるかがおわかりいただけるでしょう。」
中国のCATLと韓国のLG化学はともに著名なバッテリーメーカー。いずれも世界の自動車産業にリチウムイオンバッテリーを供給してきた高い実績がある。
ボルボ車初のピュアEVは「XC40」で登場
ボルボ・カーズにおける最初のバッテリー組み立てラインはベルギーのゲント工場内に建設中で、2019年末までに完成する見込み。このゲント工場で生産される初のピュアEVは「XC40」だ。同工場ではすでに、18年4月にグローバル市場への導入が発表されたXC40のプラグインハイブリッド仕様の製造がスタートしている。
なお、先に触れた「SPA2」は、ボルボが自社開発したSPAの次の世代の車両プラットフォームで、今後数年の間に採用される予定。SPA2を導入する最初のモデルは次世代版のXC90になる見込みだ。