移動オービスによる速度取り締まりといえば、主にゾーン30などの生活道路で実施されるというイメージが強いが、実際は、幹線道路でもフツーに行われている。今回、「初の自動車専用道路で取り締まり!」と報道された神奈川県警も、すでに、県内の国道16号線や県道で目撃情報が確認されているので、それほど騒ぎ立てるほどのことでは、実は、ない。それより面白いのが、今回の取り締まりの理由なのだ!
幹線道路や自動車専用道路への移動オービス投入は、もはや全国的なムーブメント!?
神奈川県警が移動オービスを導入したのは、2017年の秋。それ以来、生活道路を中心に取り締まりを行ってるいうというのは、当情報局が入手した県内の目撃情報を分析しても事実なのだが、もちろん、数は少ないとは言え、幹線道路でも確実にやっている。国道16号線や主要県道での目撃例がその証拠だ。
じゃ、なぜ、今回の箱根新道での取り締まりが全国ネットで大々的に報道されたのかというと、「神奈川県警にとって自動車専用道路での取り締まりは初めて」だったから、それだけのことだ。なにしろ、全国に視野を広げれば、例えば愛知県は高速道路(名古屋高速)での実施を高らかにアピールしているし、警視庁も首都高速でテストらしきことを行っている。なにも神奈川県警が初めてということではないのだ。
それよりも、注目すべきは、神奈川県警が今回、なぜ自動車専用道路で取り締まりを行ったのか、ということ。なんと、「今までは生活道路での(移動オービスによる)取り締まりに力を入れていたが、最近、幹線道路での事故が増えてきたから」だそうだ。もちろん、「今後は幹線道路の事故増加対策として移動オービスの威力を発揮させよう」という意味なのだろうが、とりようによっては、「生活道路でばっか取り締まりしてたから幹線道路の方がお留守になっちゃった」とも聞こえる。もしかしてほんと?
冗談(?)はさておき、生活道路ばかりに目が向けられがちな移動オービスだが、今後は幹線道路での取り締まり機会が増えていくことは間違いない。生活道路に比べてクルマの走行スピードが絶対的に高いだけに、当然、赤切符の比率が高くなるだろう。不注意→1発免停なんて悲惨な目に遭わないためにも、今のうちに意識レベルを上げておきましょう!
地図提供:国土地理院