かつて(平成より前、昭和の頃)、ジドウシャの車高は低いほどエラかった。もちろん、スーパーカー世代のお話だが。乗降性や居住性はとにかく、低くて流麗なスポーツカーに子どもたちは夢中になったものだ。さすがにいまは、「車高が低いほどエラい」とは思っていないが、今回は、「いま買える車高が最も低いクルマ」はなにか?」見ていこう。
まずは、国産車編
車高の話をする前に、まず最低地上高から。日本の保安基準では、最低地上高は9cm以上となっている。そして、成人男子の平均座高は93〜96cm程度だ。つまり、普通の大人が普通に座ったら、それで1050mm(105cm)となるわけだ。薄い鉄板の上に座っただけで105cmとなることを念頭に置いておいていただきたい。
マツダ・ロードスター:全高1235mm
マツダが世界に誇るライトウェイトスポーツ、ロードスターの全高は1235mmだ。ちなみに初代ロードスター(ユーノス)の全高も1235mmだった。
次はホンダ。
ホンダNSX:全高1215mm
ホンダNSXの全高は1215mmだ。これで充分に低い。初代のNSXはさらに低くて全高1160mm(タイプR)だった。
ホンダS660:全高1180mm
いま日本で買える国産車で最も全高が低いのは、ホンダS660である。ドライブした経験がおありの方なら1180mmがいかに低いのか、おわかりになるだろう。
輸入車編へいってみよう。
ドイツ勢は、あまり低い全高に走らないようだ。ポルシェもBMWもさほど低くない。
メルセデスAMG GTR:全高1285mm
メルセデスのスポーツカーでもこの数字。
アウディR8 V10クーペ:全高1240mm
アウディR8でもこのあたりだ。ロードスターやNSXより高い(だからエラくない、と言っているわけではない)。
ここはイタリアンスーパーカーに期待しよう。
まずは、フェラーリから。
フェラーリ488GTB:全高1213mm
フェラーリのV8ミッドシップの全高は1213mmだ。NSXより2mm低い!
フェラーリの新モデル F8 Tributo:全高1206mm
488に変わるニューモデル、F8 Tributoの全高は1206mm。さらに7mm下がった。
アルファロメオ4Cクーペ:全高1185mm
アルファのコンパクトミッドシップスポーツ、4Cは1185mmで記録更新!
ランボルギーニ・ウラカンLP580-2:全高1165mm
さらに2cm下がった!
ランボルギーニ・アヴェンタドールLP700-4:全高1136mm
さらに29mm下がった!ちなみに日本人の幼稚園生(5歳児)の平均身長が110cmである。
アメリカへ渡ってみよう。
シボレーコルベットグランスポーツ:全高1230mm
あれれ、少し上がってしまった。
ということで、いま一番全高が低いのはランボルギーニ・アヴェンタドール!といきたいところだが、まだイギリスへ行っていなかった。
ロータス・エキシージ スポーツ350:全高1130mm
6mm下がった!
ケータハムSEVEN160:全高1090mm
ついに、1100mmの壁を超えた! 何度もいうが5歳児の身長である。
ということで、いま日本で買えるクルまで最も全高が低いのは、ケータハムSEVEN160ということになりました。
過去の名車で「あれはペッタンコだったな」と誰しもが思うのは、
ランボルギーニ・カウンタック:全高1070mm
である。最低地上高9cmのところに1cmのフロアがあってそこに成人男子が座れば、それでもう1070mmに達してしまう。低い。低すぎる。
そして
ランボルギーニ・ミウラ:全高:1050mm
そして、スーパーカー世代のスーパースター、ランボルギーニ・ミウラの全高は1050mmだった。身体が硬い人は、乗り降りできないレベルだ。