メルセデス・ベンツの新型Vクラスは、すでに欧州各国での発売がスタートしているが、なんといっても注目は燃費性能を向上させた新世代ディーゼル・エンジンの投入である。
ジュネーブショーの会場で最もホットな“新車”
ワイド&ローを強調したフロントバンパーを持つ迫力のフロントフェイスへと生まれ変わった新型Vクラスは、ミニバンとは思えないほどスポーティな印象を持っている。
最大のニュースは、なんといっても最新のパワーユニットと9速ATの組み合わせによって、先代モデル比で燃費性能を一気に13%向上させた点だろう。
新型Vクラスが搭載するディーゼル・エンジンは「OM654」と呼ばれる最新ユニットで、グレードによって163ps/380Nm、190ps/440Nm、239ps/500Nmという3つのスペックを持っている。このOM654エンジンは、アルミ製ハウジングとスチール製ピストンを組み合わせ、高効率でクリーン、そして騒音と振動を抑えている。“NANOSLIDE”というシリンダーウォールコーティングが施され、徹底的に効率アップが図られた。
この新世代ディーゼル・エンジンの特徴は、エンジン本体に各種デバイスを一体化させたところにある。排気ガスの再循環システムや触媒コンバーター、各種フィルターの性能向上など数多くのテクノロジーを結集している。冒頭に記した「燃費性能13%向上」は、中間グレードの「V 250 d」によって達成されたものだという。
すでに欧州各国での発売がスタートしており、ある意味ではジュネーブショーの会場で最もホットな“新車”と言えそうだ。