Livoxは、3Dセンシングテクノロジーについて密接に関わっている世界中のイノベーターやプロフェッショナル、エンジニア向けに、高い信頼性を誇りながらコンパクト、かつすぐに使用できるソリューションを提供し、LiDARセンサー向けの市場に転換をもたらす。Livoxは何年にも及ぶ研究開発と徹底したテストを経て、Mid-40/Mid-100、Horizon、Tele-15の3つの高性能LiDARセンサーをリリースする。すべてのセンサーは幅広い業界利用を念頭に置いて開発されており、精度、範囲、価格、サイズにおいてクラス最高の組み合わせを提供する。
最初に発売するLivox Mid-40/Mid-100は、さまざまな環境条件下で3次元空間情報を正確に検出する。例えば自動運転、ロボティクス、マッピング、物流、セキュリティー、捜索救助などの分野で不可欠な役割を果たすことができる。
従来、高性能なLiDARセンサーのメカ製品には常に高度な技術を擁する人材を必要とするため、極めて高額であり供給が不足しがちだった。3Dマッピング・測量から、ロボティクス、エンジニアリングに及ぶさまざまな産業でLiDARテクノロジーの導入を促すため、Mid-40/Mid-100はコスト効率を念頭に置いて開発しつつ、優れた性能を確保している。
Mid-40/Mid-100は発光および検出に高額なレーザーエミッターや性能が十分でないMEMSスキャナーを使用せずに、より低コストの半導体コンポーネントを採用している。走査ユニットを含むすべての光学システムは、光学レンズ業界で採用されている製品のように、実証済みですぐに利用可能な光学コンポーネントを使用している。このセンサーは独自設計による低コストのシグナル収集法も導入し、優れた性能を達成している。これらすべての要素が、Mid-40を7万7490円という手ごろな価格に収めることに貢献している。
Mid-40/Mid-100は、同軸設計を活用した大口径屈折走査法を採用している。このアプローチはレーザーディテクター・ペアを大幅に少なくし、高い点密度と検出距離を維持している。この設計は製造時の光学的配列の難しさを大幅に軽減し、高い歩留まりを実現する。
Mid-40は、円形視野角38.4度、最大260メートルの検出距離がある(反射率80%の対象物)。また、Mid-100は3つのMid-40を内蔵し、水平方向の視野角98.4度、垂直方向の視野角38.4度の幅広い水平方向視野角を形成する。Mid-40のポイントレートは10万ポイント/秒、Mid-100は30万ポイント/秒。各センサーの範囲精度(25mあたり1シグマ)は2cm(注1)であり、角度精度は0.1度以下。
Livox LiDARセンサーの高度な非反復走査パターンは極めて正確な詳細を提供する。これらの走査パターンは短時間で高い点密度を提供し、走査時間が長くなれば密度を高めることが可能。Midシリーズは従来の32ラインLiDARセンサーと同等、ないしはそれ以上の点密度を実現できる。
この3Dセンシング能力によって、Livoxはハードウエアおよび機械設計を最適化しており、Midセンサーのコンパクトなボディ(注2)は既存の設計の中にユニットを容易に組み込むことができる。
信頼性と安全性
すべてのLivoxLiDARセンサーは個別に完全にテストを行い、さまざまな環境で動作することが実証されている。すべての個体で、100klxの直射日光環境でも1000分の1以下の誤検出率(注3)。それぞれのセンサーの出力はIEC60825-1(2014年)のClass1レーザー製品要件を満たし、人間の目にも安全だ(注4)。Mid-40/Mid-100はマイナス20℃からプラス65℃の範囲で動作し、異なる反射率の対象物の点群データを、常時確実に出力する。LivoxLiDARセンサーは可動電子部品を一切使用していないため、従来の回転LiDARユニットに共通の問題であるスリップリング障害などの課題を回避できる。Livoxは、ソフトウエア、ファームウエア、アルゴリズムを含む光電子システムを最適化したことで、雨、煙、霧などさまざまな状況での適応性を高めることが可能となった。
Livox HorizonとTele-15
Mid-40/Mid-100のほかに、Livoxは現在、HorizonとTele-15の2つのLiDARセンサーを開発中で、製品ラインナップ拡大に取り組んでいる。
Livox Horizonは高性能LiDARセンサーで、非常に高いカバレッジレートがある広範な視野角を提供するとともに、長い検出範囲、高精度、コンパクトサイズなどMid-40の主要な長所すべてを備えている。HorizonはMid-40と同等の測定範囲があるが、水平方向に81.7度、垂直方向に25.1度と、より長方形の視野角を特長としており、自動運転の利用に最適だ。Horizonはリアルタイムの点群データも提供し、MidシリーズLiDARセンサーよりも3倍の密度を誇る。
Livox Tele-15は高度な長距離検出のために最適で、Mid-40のコンパクトサイズや高精度、耐久性を提供する一方、リアルタイムのマッピング範囲を大幅に拡大している。これにより高速で移動する際に、障害物を十分余裕をもって検出し、回避することができる。
Tele-15は、反射率が80%の場合に500メートルという極めて長距離の測定範囲を誇る。20%の反射率でも、測定範囲は最大250メートル。さらに、Tele-15は15度の円形視野角があり、Mid-40よりも17倍の密度の点群を提供する。これらの主要な機能によって、Tele-15ははるかに離れた対象物を極めて詳細に検出することができる。
Livox Hub / SDK
Livox Hubは、Livox LiDARセンサーとそのデータ出力を統合、管理する効率的な方法だ。同社のLiDAR SDKを搭載するLivox Hubを使用することで、ソフトウエアおよびハードウエアへのアクセスを統合することができ、開発プロセスの簡略化、効率化ができる。Livox Hubは最大9つのLiDARセンサーに同時アクセスし、10Vから23Vの入力範囲をサポートする。
Livox LiDARセンサーの無限の可能性を引き出すために、Livox SDKは幅広い重要なツールを提供し、ユーザーの独自アプリケーションやアルゴリズム開発を支援する。Livox SDKは、Linux/Windows/ROSのCおよびC++などさまざまな開発プラットフォームをサポートし、Livox Mid-40、Mid-100、Horizon、Tele-15、Hubなどの既存製品すべてに適用される。
Mid-40の日本における小売価格は7万7490円。 Mid-100は19万7100円。
Mid-40の60ユニットを超える発注、 またはMid-100の30ユニットを超える発注の場合は、 ディスカウントについてLivox Salesに電子メール japan.sales@livoxtech.com で問い合わせ。
Mid-40/Mid-100は、 EU、 米国、 日本のDJIオンラインストア( https://store.dji.com/product/livox-mid )から購入可。Livox HorizonとTele-15は2019年第2四半期に発売予定。Livox Hubのサンプルは現在入手可能。
*詳細は、電子メール japan.sales@livoxtech.com へ問い合わせ
(注1)摂氏25度の環境で20メートル離れた対象物(反射率80%)を測定。結果は異なるテスト状況によって変わる可能性がある。
(注2)外形寸法:88x69x76 mm(Mid-40)、 142x70x230 mm(Mid-100)重量:約710 g(Mid-40)、 約2200 g(Mid-100)
(注3)検出範囲(100klxで)
90 m @10%反射率
130 m @20%反射率
260 m @80%反射率
(注4)Livox LiDARセンサーは専門的な第3者機関によって厳格にテストされ、 IEC 60825-1(2014年)規格に準拠するClass 1レーザー製品に認定された。