レブスピードで好評連載中の「クルーズDaiちゃんのチューニングレポート」。4月号ではデモカーのJB64ジムニー(4AT)にブーストアップを施す様子を紹介している。ここでは、一筋縄ではいかない新型車チューニングの現場の模様をお伝えする。
●Text/CRUISE チーフメカニック 吉川大志郎 ●Photos/ 木下琢哉(Minor ColorCode)
クルーズDaiちゃんが伝えるジムニー・チューニングの現場レポート
スロットルがきちんと開かずに閉じてしまう!
「取り付け完了後、さっそくBOSCH製のシャシーダイナモにジムニーを乗り入れ、負荷付きモードで初期学習から開始。その後、ブーストを上げ始めたところ異常が……。ノーマルでは極低回転では掛からないブーストがEVCによりレスポンスよく発生するようになり、2000~3000rpm付近で動物の鳴き声のような音が発生し始めました。
ノッキングは出ていないようなのでそのまま回転数を上げていきます。すると、EVCで設定したブースト1.0㎏/㎠まで到達するのですが、すぐにブーストが下がってきて0.5㎏/㎠のノーマル付近の数値までドロップ。シャシーダイナモの結果も、ブーストを上げる前よりも低く、パワーダウンを招くことに……」
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「そこで、納車当時から装着しているBLITZのタッチブレイン(OBDⅡからサンプリングできる便利なメーター)で見てみると、ブーストを上げれば上げるほど低い回転域からスロットルがどんどん閉じていくことがわかりました。今度は逆に上げたブーストを0.1㎏/㎠ずつ下げて行くと、徐々に高回転域までスロットルがちゃんと開いた状態になっていきます。
ECUが異常と判断し、エンジンを保護するためにスロットルを閉じてしまう。フェールセーフが効いた状態となることを確認して、EVC取り付けは終了です。今回はECUの解析が、本当に待たれる結果となりました。新型車はやはりやってみないとわからないことだらけで勉強になりますね」(Dai)
と、ノーマルECUのままでは、ブーストコントローラーをつけてもブーストアップしないことが判明した。ECU変更によるブーストアップが達成された<後編>のレポートが待たれる。<後編>の掲載時期は未定だが、JB64のオーナーは期待して待っていよう!
■クルーズ 北海道札幌市西区発寒10 条2-8-10 TEL011-664-1757 http://www.cruise-power.co.jp/どっちがスズキ・ジムニー&ジムニーシエラでどっちがメルセデスベンツGクラスなんだ!?【Liberty Walk “lb★nation SUZUKI G mini”】スズキ・新型ジムニーのカスタマイズカーを一挙総覧!~第3弾~
✴️カスタムジムニー総結集!