国内販売台数1位の常連だったプリウスに異変が起こっている。2018年の国内販売台数はプリウスがトップの座から陥落し、日産ノートにその座を奪われた。トヨタは2018年12月にプリウスにテコ入れをしたが、果たしてその効果はあるのだろうか?
2015年12月に登場した4代目プリウス(現行モデル)が喘いでいる。4代目プリウスは、新たに開発したTNGA(トヨタ・グローバル・アーキテクチャーを採用したことで、燃費だけでなく、課題だった走行性能も大幅にレベルアップを果たしたモデルだった。
当然、発売前から注目を集め、2016年は24万8258台、2017年は16万912台を販売し、ブランド別販売台数1位を堅守してきた(軽自動車を除く)。だが、その勢いは長くは続かない。2018年に入ると状況は一変。同社のアクアやe-POWERを搭載した日産ノートに月間販売台数1位を明け渡し、徐々に順位を下げていた。その結果、2018年の販売台数は、1位日産ノート:13万6324台(前年比98.1%)、2位トヨタ・アクア:12万6561台(前年比96.2%)、3位トヨタ・プリウス:11万5462台(前年比71.8%)とプリウス離れが顕著だ。
この事態を打開すべくトヨタは2018年12月にプリウスのテコ入れを行った。賛否両論あったデザインはグリルやバンパー、ランプ類のデザインを変更し、やや親しみやすさを増したほか、コネクテッドサービスの充実。また、車線を逸脱しそうな際にステア操作をアシストするレーンディパーチャーアラートなどの安全装備を強化させた。内外装や安全面の変更は見られたが、期待していた燃費のさらなる向上は見送られた点だ。
まだ、2019年1月の販売台数は発表されていないが、昨年12月のテコ入れマイナーチェンジにより、プリウスが再び輝きを見せるのかどうかは微妙なところだ。いずれにせよ今後のプリウスの販売台数に注目してみたい。