1月11日から開幕した東京オートサロン2019。今日(1月13日)はいよいよ最終日。関東工業自動車大学校では、中学生がデザインした一枚のスケッチをもとに作品作りをスタートさせた。
ベースはジムニー。リアエンジンゆえトランスファーにも工夫が
昔懐かしいアニメの世界を思い出させてくれる、夢のある一台。元になるデザインスケッチは中学生だというから驚きは隠せない。さらに、それを実車化してしまったという点にも、またまたど肝を抜かれる。
ベース車はJA22型ジムニー。デザインスケッチを再現するために、フレームを半分に切って、さらに前後を入れ替え。フレームも延長し骨格を形成している。これだけでも驚愕ではあるが、フレームを前後入れ替えることでリアエンジン化となっている。
「1速にギヤを入れるとバックしてしまうのでは……、という話も出ました。あと、実際に作れるのかな? ということも。授業の一環ではなく、課外活動的に行いましたので、製作は授業が終わってから。徹夜もありましたが、中学生が一所懸命描いてくれた夢のスケッチをカタチにしたくて、チーム15名が一丸となってやり遂げました」というのは、車体整備科の飯塚さん。
スケッチがロングノーズたったため、エンジンはリヤ側に。ただフレームごとエンジンを後ろ持っていっただけでは、前進に入れた際バックしてしまう。そこで、エンジンやトランスファーの配置を変えることで、クリアしたという。
「イチから作り始めたので、エンジンやトランスファーだけでなく、配線をどうするかといったことなど、頭の中がこんがらがっていましたが、先生のアドバイスもいただきながら、解決していきました」(前出の飯塚さん)。
外装はFRPで製作。微妙な曲線を出すために、やり直しの連続だったという。試行錯誤を繰り返しながらも、中学生の描いたクルマをできる限り忠実に再現した力作である。