データシステムでは多くのカメラシステムをラインアップしているが、その中でも人気なのが「マルチVIEWカメラ」。ワンランク上のバックカメラの実力を連載で紹介しよう。
REPORT●浜先秀彰(HAMASAKI Hideaki) PHOTO●澤田和久(SAWADA Kazuhisa)
問い合わせ:データシステム
電話:086-445-1617
マルチVIEWカメラ MVC811……1万6800円
バックカメラはシフトレバーをリバースに入れるとカーナビ画面や別体モニターの画面に車両後方を捉えた映像を映し出す人気カーグッズ。ミラーやウインドー越しには見えない「死角」の安全確認を容易にして事故を未然に防ぐ重要なアイテムだ。今やコンパクトカーや軽自動車でも装着率が高まっている。
以前に比べて性能が飛躍的に向上しており、せっかく装着するのならばクオリティにもこだわりたいところ。今回紹介するMVC811は自信を持ってオススメできる1台だ。
いちばんの特徴は「マルチVIEW」の名が示すように画像変換機能によって、さまざまな表示方法が選択できること。付属のコントロールスイッチで6パターンに切り替えられる。水平画角180°、垂直画角120°で、一般的なバックカメラとは比べものにならない驚くほど広い範囲をカバーする。しかも鏡像/正像の切り替えができ、フロントカメラとしても使用可能。フロントカメラ使用時に利用できるナンバーステー(NS-1:3000円)もオプションとして用意する。
本体はブランドロゴも入らないシンプルなデザインで、23×23×30mmときわめてコンパクト。車種によっては純正バックカメラの装着スペースにも納められるが、その際には車両側やブラケットなどに加工が必要だろう。今回は2016年式のヴィッツに装着を行ったが、ナンバープレートガーニッシュに部分に付属の粘着テープで張り付けた。ただし配線は電源ケーブルをバックランプ、ビデオケーブルをカーナビに接続する必要があり、それらの取り回しには手間がかかるのでDIY作業は誰にでもお勧めできるレベルではない。映像出力端子はRCAタイプを採用し、市販のカーナビ、モニターにはそのまま接続可能。自動車メーカー純正カーナビ(一部を除く)の場合にはデータシステム製の別売ハーネスを利用して接続する。
装着車に合わせたセッティングはブラケット左右のネジで行える。取り付けた後でも角度、高さ、奥行きの調整が可能だ。画面の下端部分にバンパーやボディの一部が映り込むようなアングルにすると後方の距離感がわかりやすい。
映し出す映像は6層ガラスレンズや有効画素数約97万画素の1/4スーパーCMOSセンサーによってとてもクリア。業界トップクラスの画質を実現している。下の写真は縦列駐車をイメージしたもので、画面を見ながら安全に距離を詰められる。映し出す範囲が広いため路上では脇を通過するクルマや自転車、路肩を歩く人の姿も確認できる。
次回はこのモデル最大の特徴である、マルチVIEW機能について詳しく紹介する予定だ。