LAオートショーの前夜、ついに新型911がベールを脱いだ。992型と呼ばれる新型のシルエットは間違いなく911だが、随所に進化が感じられる内容になっている。
8代目となる新型911は当然リアエンジンだが、その外観はさらにワイド化された。ボディ前部の幅は45mm拡大され、リアは全グレード同じ幅だという。今回発表されたのはカレラSとカレラ4Sの2グレード。なお、ホイールはフロントこそ20インチのままだが、リアが21インチまで拡大した。他に外観ではドアハンドルがグリップ型ではなく、電動ポップアウトハンドルとなっている。
搭載されるのは991型と同じ3.0ℓ水平対向6気筒ターボエンジン。トランスミッションは8速化されたPDKとなる。最高出力はカレラSで450psとなり、先代同グレードと比較して30ps向上した。これは991型のGTSに匹敵するスペックだ。なお0-100km/h加速はカレラSが3.7秒、カレラ4Sは3.6秒。オプションのスポーツクロノパッケージ仕様ではさらに0.2秒短縮すると謳う。最高速はカレラSが308km/h、カレラ4Sが306km/hとなっている。
インテリアは刷新され、2019年のポルシェに相応しいデジタルイメージが与えられた。特にセレクタレバーは超小型化されてスイッチのようだ。頻繁に操作する部分ではないだけに、室内空間を有効に使えるという意味もあるだろう。センターには991型から採用されるPCMが10.9インチディスプレイに収まる。オンラインナビゲーションやコネクテッド技術もここから体験できる。
安全に関しては新開発のウエットモードを標準装備しており、路面の水を検知すると、スタビリティ重視に切り替えられるという。これは世界初の装備だそうだ。他にも911としては初のナイトビジョンも装備される。また快適装備にも抜かりはなく、当然オプションながら追従クルーズコントロールが装備できる。ちなみに燃費(NEDC)はカレラSが8.9ℓ/km、カレラ4Sが9ℓ/kmとなっている。