「EICMA2018でオートバイ製造の最高傑作をお届けする」と発表したMVアグスタ。これは一体なにを意味するのか? う〜む、気になる。
REPORT●大家伝(OYA Den)
Superveloce 800
今回のEICMAにおける、MVアグスタ最大のトピックとなると確実にSuperveloce800だろう。「最高のオートバイデザインをもたらすコンセプトバイク」であるというのだから、興味を惹かれてしまう。
美しいデザインのカーボンファイバー製フェアリングをまとい、1970年代をイメージさせるような黄色いスクリーン&ヘッドライトが鮮烈な印象を植え付ける。
シャシー・アーキテクチャ、エンジン、ブレーキ・システムはF3 800譲りだというが、エンジンは完全に再マップされて優れたパワー特性を発揮する。
この新しいSuperveloce 800は、2019年後半に生産へ踏み切るというので今から楽しみだ。
Brutale1000・Oro
続いて注目したいのがハイパーネイキッド・Brutale1000シリーズOroだ。強力な4気筒エンジンによるパワフルさというところに興味が湧く。なにしろ「可能な限り最大限のパフォーマンスを達成することを唯一の目的とした」というのだから気にならないワケがない。しかも環境問題への配慮も怠たらず、それでいて208 hp/117.5 Nmを発揮するのだから、確かにハイパーネイキッドマシンと呼ぶのが相応しい。
またレーシングキットを組み込めば、212hp(156kW)までパワーを絞り出すことも可能だという。
次なる注目車にはRCモデルレンジのF4RC、F3 675RC、F3 800RC、Brutale 800RC、Dragster 800RR America、Turismo Veloce RCを挙げておきたい。
F4RC
F4RCには電子制御ユニットとチタンエキゾーストなどの専用レーシングキットが含まれ、ショートストローク4気筒エンジンの最大出力を205hpから212hpまでUPさせることが可能。これは世界スーパーバイク選手権の競技車両に肉薄するスペックだという。
F3 675RC/F3 800RC
F3 675RCとF3 800RCはコンパクトさに磨きをかけつつ、チタンエキゾーストなどを含む専用レースキットが付属。キットにはCNC切削のブレーキ&クラッチレバー、スプロケット、後輪スタンドおよびバイクカバーも含まれる。
Brutale 800RC
Brutale 800RCはミドルウエイトセグメントのデザインに革命をもたらし、極端なパフォーマンスにも焦点を当てたモデルだ。フロントフェンダー、リヤインナーフェンダー、燃料タンクサイドパネル、インストルメントクラスターカバーなどにカーボンファイバー製部品が際立ち、赤で強めのインパクトを放つ鍛造合金ホイールによってRCレンジに共通するレーシングカラースキームを完成させている。
Dragster 800RR America
マイカブルーベースのDragster 800RR Americaは、アメリカの国旗に敬意を表したスポークホイール(青いハブ、赤いスポーク、白いリム)を履いた限定200台のスペシャルモデル。
Turismo Veloce RC
Turismo Veloce RCは、ツーリングバイクセグメントであってもMVアグスタらしくスポーツDNAを強調。コンパクトで比較的小さな排気量のエンジン、車両の軽量化、シャーシ・アーキテクチャの俊敏な寸法により扱いやすさ、そしてSCS技術(Smart Clutch System)による完全自動クラッチも実現している。