新ヴァンテージ GT3は2019年の正式デビューに向け、10月2~3日の2日間をスペインのバルセロナサーキットでテストを重ね、そのままニュルブルクリンクに移動し、VLNにて実質的な実践テスト参戦を行なった。
ステアリングを握ったのは、ベテランワークスドライバーのダレン・ターナーと今季から新たにアストンに加わったベルギー人のマキシム・マルタン。
天候にも恵まれ、紅葉が美しいノルドシュライフェに多くのファンが新アストン・マーティンGT3の登場に沸いた!
まだ詳細なスペックは発表となっていないものの、現行モデルよりも更にフラットなワイドボディになり、エアロダイナミクスが強化されたエクステリアはアグレッシブさを際立てる。
ル・マン24時間やWEC(世界耐久シリーズ)のGTEクラス用のマシンにも似た、スタイリッシュで近未来的なデザインにブリティッシュグリーンが映え、英国製らしい上品さを彩る。
現行モデルのV12 エンジンに代わって新モデルにはV8エンジンが搭載されているが、その差を全く感じない、唸るようなパワフルなサウンドが特徴的だ。
マルタン選手は「ドライブしていて最高に気持ちがいいし、速い!来年はニュルやスパ24時間で激しいトップ争いを見込める」と自信を持つ。
VLNではまだ正式に発売前の車両という事もあり、テスト車両等がエントリーするSPXクラスから参戦。性能調整なしでの参戦で多少有利な条件とはいえ、初戦で堂々とポール・ポジションを獲得。
SPXクラスのレギュレーションにもとづいて、第1スタートグループの最後尾からのスタートとなったものの、総合4位、クラス1位入賞という幸先のよい結果を見せた。
来年6月20~23日に開催されるニュルブルクリンク24時間レース。20万人以上の観客に沸くニュルをアストン・マーティン AMRヴァンテージGT3が駆け抜ける姿が今から待ち遠しくて仕方がない。
(文・写真:池ノ内みどり)